国民党訪問団、共産党関係部門と経済協力で会談

 

中国国民党の江丙坤副主席率いる大陸部への訪問団は30日午後に北京に到着し、釣魚台国賓館で中国共産党中央委員会台湾工作弁公室の陳雲林主任や関連部門の代表者と、両岸(大陸部と台湾)の経済貿易促進など交流と協力について会談した。

江副主席は、「両岸の経済貿易での互恵は両岸の厳しい情勢を緩和し、対立を解くことに役立ち、双方の人民の期待に沿い、台湾経済の競争力向上に役立つ。両岸は経済貿易での交流と民間における往来を実務的な姿勢で強化すべきだ」と述べた。

双方は、両岸の経済貿易強化など交流や協力について広く意見を交換し、次の点で一致した。

(1)両岸間のチャーター便運航を、祝祭日に合わせて常設化し、出発地・到着地を増やし、対象利用客の範囲拡大を早期に推し進め、台湾のビジネスマンや学生、両岸の航空会社のニーズを満たす。

(2)両岸の農業協力を強化する。大陸側は福建省、海南省、山東省、黒竜江省、陝西省などの両岸農業協力テスト地区などでの起業・発展を目指す台湾の農家を歓迎し、実質的なサポートを行い、台湾の農家の正当な権利を法により保護する。

(3)台湾産農産物の対大陸部販売に関する問題を解決する。多くの台湾農家、特に中南部の青果栽培農家の切実な利益に関する問題は、早期に解決する必要がある。国民党が引き続き協議に訪れることを歓迎する。同時に、台湾の農業関連組織が大陸を訪れることを認めるよう、国民党が台湾当局に働きかけ、台湾産農産物の対大陸部販売をめぐる問題について、早期にプランを打ち出させることを歓迎する。

(4)大陸部から台湾への漁業関係者派遣の再開は、台湾漁業界にとって切実な要求である。

(5)両岸の金融・保険・運輸・医療などサービス業での協力を奨励、推進し、両岸の通信規格の研究と制定を強化し、両岸の経済協力の発展を促進する。

(6)大陸部では、台湾の同胞による投資を保護する法律とその実施細則など、一連の法律・法規・政策をすでに制定、施行し、台湾の同胞の大陸部での投資に関する正当な権益を法によって保護している。互恵と利益共有を前提として、台湾企業の投資の権利に関する民間協定を協議により締結する。

(7)両岸の県・市間、郷・鎮間の交流や、安定した長期的な交流制度の構築を促進する。地域協力を強化し、両岸間の人の往来を促進し、互いに助け合い、ともに発展するよう促す。

(8)民間での適切な協議ルートを通して、両岸のメディアによる常駐記者相互派遣の早期実現を促し、両岸のメディア間の交流を促進する。

(9)両岸の学生に対する学校費用を一本化する。台湾の大学生に対する奨学金制度の設置について、大陸部では検討・立案作業を急ぎ、早期実施を目指している。

(10)大陸部住民の台湾観光に対する台湾観光業者の期待を、大陸部は理解しており、現在各方面の準備を進めている。また、台湾の各方面が目標達成のために必要な環境を整えるよう望む。

(11)大陸部は、既存の基盤の上に、台湾の同胞による大陸部への往来について、利便化措置の検討・立案を進める。

(12)両岸の犯罪共同取り締まりを推進する。

「人民網日本語版」 2005年4月1日