「西電東送」北ルートが着工段階に入る

 

 

伝えられるところによると、今年、中国国家電力網会社は蘭州――寧東間の750キロボルト交流送電・変電プロジェクト、寧東――天津市東部間の5500キロボルト直流送電プロジェクトを始動させることとなった。これは、「西電東送」プロジェクトの北ルートが事実上着工段階に入り、寧夏回族自治区も中国の「西電東送」プロジェクトにおける四大火力発電基地の1つになることを意味している。中国国家電力網会社の計画に基づき、寧夏回族自治区の寧東火力発電基地は、自らの超高圧直流ルートを全国の超高圧直流送電網につなげることで、全国の電力網にアクセスすることになる。

このほど開かれた中国国家電力網会社2005年度年次総会では、山西省、陝西省、内蒙古自治区、寧夏回族自治区などの火力発電基地をベースとし、南西部の水力発電資源開発政策実施をきっかけに、華北、華中と華東地域において、百万ボルトクラス超高圧交流電力基幹ネットワークをつくりあげることになっている。同時に、大型火力発電基地、大型水力発電基地を拠り所にして、国の電力網超高圧基幹ネットワークの建設を通して、西部の電力を大規模に中部、東部地域に送り、地区、流域にまたがる水力発電、火力発電のバランスの取れた発展を実現する構想が打ち出された。

今年の「西電東送」北ルート建設の目標は、蘭州東部――寧東送電・変電プロジェクトを始動させることである。「西電東送」プロジェクトの実施をサポートするため、寧夏回族自治区はすでに寧東に2つの1千万キロワットクラス電力基地を建設する計画を確定した。これらの電力基地の計画発電ユニット総容量は2000万キロワットを上回り、8つの大型火力発電所を建設し、電源プロジェクトは前段階の作業が計画通り全面的に展開されている。

これまでに、寧夏回族自治区は相次いで、ダム発電所第3期拡充プロジェクト、霊武発電所第1期プロジェクト、馬蓮台発電所1期プロジェクト、石嘴山発電所の技術改良プロジェクト、鴛鴦湖発電所1期プロジェクト、水洞溝発電所1期プロジェクトなど7つのプロジェクト建設を申請している。計画に組み入れられたこれらのプロジェクトにはすべて大出力ユニット、空冷、脱硫、乾式粉塵回収などの技術が採用され、廃棄物の排出量を減らし、経済の発展と環境保全の調和を実現することに積極的な役割を果たすことになると見られている。

「チャイナネット」 2005年4月11日