中日情勢の報告会、楊振亜元駐日大使が上海で講演

 

中国共産党中央宣伝部と外交部の共同管轄部署である中日関係情勢宣伝説明団が19日から、天津、上海、広州で報告会をスタートした。国際情勢や中日関係の歴史・現状、中国の対日政策について、党・政府幹部や大学の教師・学生の理解を深める狙いがある。

上海会場の上海交通大学では20日、教育関係者や大学の教師・学生など計1100人以上が出席し、中国アジア・アフリカ発展交流協会の楊振亜名誉会長(元駐日大使)が報告を行った。

楊会長は報告の中で、中日関係発展の歴史を振り返り、戦略的視点から中国政府の態度を説明。歴史的な角度から中日関係のルーツに対する出席者らの理解を促した。

上海復旦大学3年生の熊偉さん(保険学専攻、同大学トウ小平理論研究会長)は「楊会長は細かな事実とデータを通して、特に1970年代の中日国交正常化以降の重要な事件を振り返り、大学教師や学生への"補習"としてくれた。われわれは中日両国の友好を破壊する日本の右翼分子に断固反対するが、中日友好関係の発展に力を入れている日本人は多く、こうした人々には誠実に対応する必要がある」と話した。

華東師範大学大学院生の王蒙さん(歴史学専攻)は、「われわれ大学生は冷静かつ理知的、合法的に、秩序をもって自身の感情を表現すべき。社会の安定に影響をおよぼし、国のイメージを損なうような行いをしてはならない」と話した。同学大学院生の呉明瑜さんは、「中日経済貿易関係は現在、『相手の中に自分があり、自分の中に相手がある』という時期にある。われわれは中日関係に対して無計画、衝動的であってはならない。理知的な対応を徹底する必要がある」と話した。

                  「人民網日本語版」2005年4月21日