中国とインドネシア、戦略パートナーシップを構築へ

 

胡錦濤国家主席は25日、インドネシアのジャカルタでユドヨノ大統領と会談した。会談後両首脳は「中華人民共和国とインドネシア共和国の戦略パートナーシップ構築に関する共同宣言」に調印し、両国と両国の人民の平和・安定・繁栄の促進を目的とする戦略パートナーシップの構築を宣言した。

胡主席はパートナーシップの実質的発展を促すため、次の7項目の提案を行った。

(1)両国の戦略協議を強化する。首脳の年内相互訪問を実現し、政府・議会・政党間の交流を拡大し、各分野における戦略的協力を深める。

(2)経済協力を開拓する。相互の補完性を発揮し、市場をさらに開拓する。インフラ建設・石油天然ガス資源の開発・農業・漁業などでの協力をさらに強化し、3年以内に2国間貿易額を200億ドル以上に引き上げる。

(3)安全保障での協力を強化し、安全保障協議制度を確立する。両軍の交流、テロ・多国籍犯罪・薬物の取り締まりなど非従来型の安全保障分野での協力を強化する。海域の安全保障協議を強化する。

(4)災害防止と被災地復興での協力を強化する。中国は新たな援助の提供を決定した。今回署名した「中国とインドネシアの地震津波技術協力に関する覚書」や、先に締結した「中国が援助するインドネシア地震監視台網の構築に関する協力合意」に基づき、インドネシアの防災能力の強化を適切に支援していきたい。

(5)社会交流を拡大し、文化・教育・観光・スポーツにおける協力を促進する。中国は今年、スラバヤに総領事館を開設する。インドネシアが上海などに総領事館を開設することを歓迎する。

(6)中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の関係発展やASEAN協力プロセスを推進する。中国はASEAN統合プロセスを引き続き支持し、ASEAN協力に積極的姿勢を保ち、ASEANによる主導的役割の発揮を支持する。

(7)発展途上国の団結を強化する。中国はインドネシアが地域・国際問題でさらに大きな役割を発揮することを支持する。国連、世界貿易機関(WTO)、アジア太平洋経済協力機構(APEC)など国際機関でのインドネシアとの協調と連携を強化したい。

ユドヨノ大統領は「胡主席の提案はインドネシアの考えと完全に合致する」と述べ、各項に前向きの姿勢を示した。

                        「人民網日本語版」2005年4月26日