社会科学院の高洪研究員はこのほど、最近の中日情勢について次のように論評した。
今後、中日両国はどのように交流するべきか。これは熟考に値する問題だ。中国の古典「礼記・中庸」には、人と人の交流に関する名言がある。
「碁打ちのつきあいは1日も続かない。飲食のつきあいは1カ月も続かない。権力によるつきあいは1年も続かない。一生涯続けることができるのは、道義に基づくつきあいだけだ」
国と国との交流も同じようなものだ。日本の一部の人が誤った歴史観をもっていれば、中国とアジア諸国の人民の感情をさらに損なうだけだ、目先の利益であるエネルギーにとらわれて奪い合いを行えば、長期的な協力関係を築くことはできない。強い米国によりかかり、中国に対抗して「勢力均衡」を図ろうとすれば、最終的には中日関係を損ない、東アジアの平和と安定を破壊するだけだ。東アジアに隣り合って暮らす中日両国の人民は、ともに発展していくべきだ。平和友好と共同繁栄は、両国の人民の長期的・根本的な利益という大局にとってプラスになり、この大局を土台としてうち立てられた道徳と正義こそが、子々孫々に至る友好を根本的に保証する。かつて中日両国の指導者が大きな手腕を発揮して国交正常化を実現したことは、大局的な戦略的考察によるものだった。
60年前の戦争はすでに遠い昔になりつつある。あの民族の興亡をかけた戦争において、中国の人民は強力な敵の武力による侵略に抵抗した。われわれが愛国主義教育を展開する目的は「反日」にあるのではなく、歴史の悲劇の繰り返しを防ぐことにある。中日両国の平和共存、子々孫々に至る友好関係、相互利益に基づく協力関係、共同発展の追求こそが、われわれの最終目的だ。胡錦濤国家主席は23日、中国政府を代表してこうした立場を表明した。中国政府と人民は心を開いて、日本政府が歴史、人民、未来に対して責任を負い、言行一致の適切な対応をすることを待ち望んでいる。
「人民網日本語版」2005年4月25日
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