中国共産党の胡錦涛総書記は12日午後北京で、親民党の宋楚瑜主席と会談を行い、両党は「一つの中国」の原則を反映する「92共通認識」を踏まえて、海峡両岸の平等な話し合いを回復し、「台湾独立」に断固として反対するという共通の認識に達した。
両党はトップ会談後に共同コミュニケを発表し、「当面の海峡両岸関係は非常に重要な時期にあり、両党は共に努力して、両岸関係の緩和を促し、台湾海峡地域の平和と安定を求め、両岸人民の福祉を増やし、中華民族の全般的利益を維持すべきである」と強調した。
共同コミュニケでは、両岸の経済貿易交流の強化、両岸の安定的な経済貿易協力メカニズム構築の促進について具体的に以下のような共通認識に達した。
双方は経済貿易などでの実質的な交流を強化することを望んでおり、互恵協力によって、ウィンウィンを創り出すことを踏まえて、両岸関係の良好な相互促進を実現する。
――両岸の通航を積極的に推し進める。2005年春節(旧正月)におけるチャーター便運行の成功モデルを踏まえ、旅客輸送チャーター便の運行をすべての祝際日に拡大し、常態化させるとともに、次第に貨物輸送の利便性を図り、2006年からの全面的な直接・双方向の通航の実現を促していく。
――両岸の直接の貿易と直接の為替送金の実現を促し、両岸の経済貿易関係のさらなる正常化を目指す。
――両岸の正常な対話の回復後、両岸の貿易の利便性と自由化(両岸自由貿易区)などにおける長期的かつ安定的なメカニズムについての協議を行う。
――両岸の農業分野の協力を強化し、台湾業者の農業分野での投資を拡大し、台湾の農産物の大陸部での販売を増やす。大陸側は通関、検査、検疫などで便宜を図り、一部の農産物(果物)に対してゼロ関税などの優遇措置を講じ、台湾で豊作の季節に果物が売れ残る問題の解決に役立つようにする。台湾側は農産物(果物)の直接の輸送を実現することに努める。
――両岸の企業間の双方向の直接投資の実現を促す。両岸の銀行、保険、証券、運送、医療などサービス業の具体的な協力を推進する。両岸が全面的な経済交流を展開することを促し、さらには安定的な経済貿易協力メカニズムを構築する。
――両岸が互恵を基礎とし、台湾業者の投資権益保護問題の解決について話し合い、台湾業者への二重課税問題を避けることの処理をめぐって協議を行う。
――両岸の民間往来を拡大し、両岸の人的往来のために便宜を図る。大陸側は台湾同胞の大陸と往来する際の手続のいっそうの簡略化を図る。
――大陸側はできるだけ早く大陸部で就学している台湾の学生に対して大陸部の学生と同じ費用徴収基準を実施し、そのうえ年内に台湾学生向けの奨学金を設置することに努める。
――両岸の人材交流を拡大する。大陸側は次第に政策を緩和し、台湾同胞の大陸での就業を奨励し、促進する。
「チャイナネット」 2005年5月13日
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