温家宝国務院総理は16日、北京でアメリカ商会代表団と会見した際、「中国は実情に基づいて、人民元為替レート制度の改革を確固とした姿勢で進めていく」と語った。
温総理は、さいきん国際社会で人民元為替レートについて大きな関心が示されていることに注目していると述べ、中国政府の基本的な立場について語った。
一、 人民元為替レート制度の改革は社会主義市場経済体制を整備させるための必然の要請であり、金融改革の重要な内容でもあり、われわれの一貫した方針でもある。われわれはこの改革を確固とした姿勢で進めていくことになっている。
二、 人民元為替レート改革を推し進めるには、中国の実情に立脚する上で、マクロ経済環境、企業の受容能力、金融改革の進展の度合い、国際貿易に対する影響などの要素を考慮に入れなければならない。ここ2年来、われわれは多方面から為替レートの改革のために積極的に条件づくりをし、改革の方案をめぐる研究をも行い、多くの準備作業を行ってきた。同時に、中国は責任ある国であるがゆえに、為替レートの改革を行う際には、周辺の国、地域及び世界金融に対する影響をも考慮に入れなければならない。
三、人民元為替レート改革は中国の主権であり、いかなる国も自国の国情にふさわしい為替レート制度及び合理的な為替レートを選択する権利を持っている。われわれは市場経済の法則に従い、外部からの圧力に屈することはない。いかなる圧力と投機行為も、経済の問題を政治化させるばかりで、問題の解決にはつながるものではない。われわれの態度は明確なものであり、条件が整えば、外部からの圧力がなくてもわれわれは自主的に為替レート改革を推し進め、条件が整っていなければ、外部からいかに大きなプレッシャーをかけられても、われわれは軽率に行動することはない。
「チャイナネット」 2005年5月17日
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