キッシンジャー氏:アメリカ政府は中国大陸部と
台湾省の対話をサポートするはずであろう

 

キッシンジャー・元米国務長官はこのほど、「台湾海峡両岸の交流の新たな流れを目の前にし、アメリカ政府はいかなる形式の中国大陸部と台湾省の対話をもサポートするはずであろう」と語った。

キッシンジャー氏は北京で「世界の新秩序」をテーマとするスピーチを行った際、「台湾を中国から分裂させることはアメリカの戦略的利益に合致するものではない。アメリカは台湾海峡両岸の対話がさらに増えることを願っている。大陸部と台湾省は過去数週間の歩みをつづけていくなら、中国の平和統一の実現も可能となろう」と語った。

中国国際戦略学会の招きで中国を訪れるキッシンジャー氏はこのスピーチで台湾問題に特に言及した。同氏は「アメリカは『一つの中国』の原則を理解して受け入れ、それに挑戦する気持ちはない。ブッシュ大統領はすでに『アメリカは中国を分裂させる行為に反対する』ということを中国の首脳に示した。当面の台湾海峡両岸の政党間の対話についてどのような態度をとっているかとたずねられたが、米中両国はより緊密な両国関係を発展させるため、アメリカ政府はいかなる形式中国大陸部と台湾省の対話をもサポートするはずであろうとこのうえない確信をもって答えた」と語った。

キッシンジャー氏はかつてはアメリカのベテランの外交家であった。1973年から1977年にかけて米国務長官につとめ、1971年7月米大統領国家安全問題補佐官として中国を初めて訪れ、中米国交樹立の過程で重要な役割を果たした。同氏は四世代の中国首脳と八人のアメリカ大統領との会合に立ち会ったことがあり、今日においても国際舞台で活躍しており、アメリカの対外政策にかなりの影響力をもっている。

「チャイナネット」 2005/05/18