エイズ対策の9大措置打ち出される 国務院常務会議

 

温家宝総理は15日に国務院常務会議を召集し、エイズ対策のさらなる強化について検討した。衛生部によるエイズ対策の実施情況に関する報告の後、会議では次の9項目の措置が打ち出された。

(1)行動計画を策定し、対策事業の目標・任務・政策措置を明確化する。エイズ対策を公衆衛生事業の重点として「第11次五カ年計画(2006〜10年)」に盛り込むとともに、特別計画を策定し、エイズ対策の経費を各クラスの政府財政予算に組み込む。

(2)関連知識の宣伝・教育・普及を強化し、予防法を含めた一般市民の理解を深める。

(3)感染状況のモニタリングを強化する。モニタリング網を整備し、エイズの流行状況を全面的に把握する。

(4)重点グループへの予防措置を実施する。引き続き違法薬物の販売と使用、売買春などの犯罪を、法に基づき厳しく取締る。

(5)血液の採取・供給の管理や血液バンクの整備をさらに強化し、血液管理の責任制を厳重にし、違法な血液の採取・供給を断固取り締まる。

(6)患者への治療とケアを真剣に実施する。抗ウイルス薬、匿名スクリーニング検査、母子感染遮断薬を感染者に無償提供し、「エイズ孤児」の教育を無料化し、患者家族にケアと救援の手を差し伸べる。感染者の合法的権利を保障し、社会的な差別に反対する。感染者への道徳・法制教育を強化し、社会への責任感を強める。

(7)農村と流動人口へのエイズ対策を強化する。重点農村地区のエイズ対策へのサポートを強化し、農村や流動人口の特徴に合わせた措置を策定する。

(8)エイズ対策の科学的研究を強化する。ワクチンや治療薬の開発を急ぎ、中国医学と西洋医学を組み合わせた効果的な治療法を模索する。対策事業の専門技術者の育成を強化し、研修活動を適切に進める。

(9)関連法の整備を強化し、法により対策事業の秩序ある実施を指導する。

「人民網日本語版」 2005年6月17日