新党主席の大連訪問、「抗日戦争を忘れぬため」

 

新党の郁慕明主席は29日、台北市で記者会見を開き、連戦・国民党主席と宋楚瑜・親民党主席に続いて大陸部を訪問することを発表した。会見後、郁主席は京華時報の電話取材を受けた。主なやり取りは次の通り。

――新党の基本的主張の中に、新党の存在は民族の名を耀かせ、中華民族の光芒をともすよう力を尽くすこととある。あなたは今回の大陸部訪問を「民族の旅」と位置付けているが、この基本的主張に基づくものか。

われわれはずっと、この視点に立って問題を見ている。例を挙げると、「今日の台湾人は中国人なのか?」という問題については、大陸部を訪問をすれば、私は「私は台湾人だ。中国人でもある」と強調できる。大陸部の広東人は中国人であり、河北人や北京人も中国人だ。みんなは同胞ではないか?中華民族の一部分ではないか?もし一部分であれば、同胞の幸せはともに守らなくてはならない。民族精神は、われわれの祖先が残してくれたものだ。われわれは、祖先の名誉を高め、民族という基礎の上に立ち、同胞の幸せの上に立たなければならない。

――大陸部訪問の期間中、あなたは大陸部で「7・7事変」(盧溝橋事件)記念日を過ごすことになるが、この日程は特別に選んで決めたのか。

この特別な日を選んだのは、民族の団結をもう一度呼びかけたいと思ったからだ。これまでは、台湾は台湾で努力し、大陸部は大陸部で努力してきた。台湾は過去に経済的な奇跡を生み、大陸部は改革開放を進めてきた。一定期間が過ぎ、双方には少し基盤ができた。この基盤の上で、各自がそれぞれの枠の中で努力するのではなく、両岸(大陸部と台湾)の関係改善の方法や、助け合い・互恵・利益共有を考える必要がある。

――今回の訪問で、あなたが率いる新党大陸訪問団は大連も訪問する予定だが、大連訪問の計画についてはどのように考えたのか。

抗日戦争の時期、東北地方が人々の記憶に深く残った。日本人の中国侵略に当たっては、まず東北地方を占領する必要があったという。日本人とロシア人はかつて、東北地方をめぐって戦争を行った。これは一種の恥辱だ。中国人はこの点を忘れてはならず、「他人がこれほどにわれわれを侮ったのはなぜか?」と自問すべきだ。なぜだったのかといえば、それは当時は国力が弱かったために、他人がいつでも侮辱できたからだ。われわれの大連訪問は、抗日戦争の跡を見て、「忘れない」ことによって、過去の恥辱を忘れないよう、中国人を呼び覚ますためだ。

                     「人民網日本語版」2005年7月1日