中国企業の東アジア投資 3つの問題

 

山東省威海市で開催中の東アジア投資フォーラムで開催2日目となる3日、テーマ討論が行われた。商務部国際貿易経済協力研究院の柴海濤院長は討論で「中国企業の東アジア地区への投資は急速に発展すると同時に、3つの問題を抱えている」と指摘した。中国新聞社が伝えた。

柴院長によると、企業自身の側面からみて、東アジア地域の経済一体化プロセスの加速に伴い、中国企業は発展途上国企業との競争だけでなく、先進国企業が国内に設立した現地企業との競争にも直面している。中国企業には激しい国際競争への対応意識がまだ欠けており、多くの企業は創造力が不足し、企業の管理体制、経営システムは海外投資のニーズにまったく対応できていない。

また政府による海外投資の誘導、サポートにも不完全な点がある。中国企業の投資事業は、労働集約型産業に過度に集中しており、新市場の開拓にとってマイナスだ。

リソース配分の点では、中国企業は優位点を十分に発揮しておらず、十分な市場リサーチが欠けている。たとえば東アジアの国に製品の研究開発センターを設立し、現地のニーズに合った製品を開発することが可能だ。また東アジア地域における優位点――中国系の居住者が多く、文化的に近く、言葉のカベが低く、交流が容易であるといった優位点を十分に活用して、中国企業にふさわしい市場競争戦略を構築することができる。

                       「人民網日本語版」2005年7月5日