「中国古代文字の起源―中日甲骨文・書道展示会」が北京で開幕

 

7月16日午前、中国人民対外友好協会、中国殷商文化学会、日本北枝篆会共催の「中国古代文字の起源―中日甲骨文・書道展示会」の開幕式が中国国家博物館で行われた。中国人民対外友好協会の陳昊蘇会長、中国殷商文化学会の王宇信会長、日本北枝篆会会長の北室南苑氏、河南省安陽師範学院の関係者たちおよび中日両国の古代文字・書道の専門家と学者たちが出席した。

陳昊蘇会長はあいさつを行い、「19世紀末期の甲骨文字の発見は中国文化にとっては世界にセンセーションを巻き起こす意義深い空前の大発見であった。今や甲骨文字はすでに世界的な専門学科となっている。それと同時、神秘な甲骨文字には古朴で時空を超えた特色があり、数多くの近代、現代の学者や書家を魅了し、大いに研鑽、学習され、様式や風格を異にする甲骨文字の書道作品が自由奔放に発展をとげる喜ばしい局面が形成された。今回の展示会では中日両国の古代文字学者、書家に精選された作品を展示されており、ルーツをたどって悠久なる、スケールの大きな奥深い漢字文化の神髄を探求することは、両国の学者及び書道愛好者の友好交流を促進し、両国人民の相互理解と友情を深めるうえでも重要な意義をもつものだと思う」と語った。

北室南苑氏は挨拶の中で、今回の展示会の意義を強調し、「甲骨文字はまことに神秘的で美しい文字である。その抽象化された線から古代の社会構造や精神文化をも推察することができる。自然の営みがそのまま人間と世界を動かす規範であるとする古代社会の自然哲学が字形の中に見え隠れしている。自然に対する畏敬の念や祈りがそのまま線として表現されている。日中関係が滑らかに進まない時期においてこそ、このような文化交流を活発化すべきだと思う。この展示会により、同じ東アジア漢字文化圏の中で共通文化を誇る民族同士が、甲骨文字を通して原点に立ち戻り、現代人が忘れていること、失いかけていることをもう一度見つめなおす糸口になればと切に願っている」と語った。

     

関係筋によると、今回の展示会は7月16日から19日まで中国国家博物館で催され、さらに7月21日から24日まで、甲骨文の発現地である河南省の河南省博物館で催されることになっている。

                      「チャイナネット」 2005/07/18