産業育成、西部大開発の最重要課題に

 

 

伝えられるところによると、中国の陸地面積の70%以上を有する西部地域ができるだけ早く中国経済と社会の前進の足取りに追いつくようにするため、中国政府は、この地域の産業育成へのサポートに関する新しい思考、新しい方策の検討を急いでいる。これは、豊富な資源を有する中国の西部地域にとって、産業発展のチャンスになると見られている。

国務院西部開発弁公室総合グループ責任者の杜平氏は17日、インタビューを受けた際、西部大開発はすでに5年余り進められたが、インフラ整備を重点とし、これは正しいやり方であることが事実によって立証されている。西部地域にはすでにかなり良い発展の基盤があり、この時点において産業育成の重要性が顕在化するようになったと語った。

杜平氏によると、国務院西部開発弁公室は『第11次五カ年計画』期に、西部地域における産業育成に関するサポートの方向性、方法及びその重点となるものについての検討に力を入れている。しかし、このサポートはこれまでのような国が直接産業投資を行う方式ではなく、間接に投資する方式となり、すなわち国が市場の機能を損なわないという状況もとで、国としての責任を果たすという中間の道を歩むこととなる。

西部の都市・鎮の密集地域、重要資源開発区及び国境経済貿易協力区は、西部地域の産業育成サポートの重点となっている。政府関係部門は、いかにして公共サービスのレベルを向上させ、資源に関する税収を調整し、資源価格の形成メカニズムを完備させ、産業資本の資源型産業進出及び持続可能な経済発展モデル事業に対する奨励・バックアップなどを通じて、西部地域で重点的に発展させようとする産業及び都市に対してサポートするかについて検討している。

中国鉱業連合会の朱訓会長は、甘粛省白銀市で開催された中国鉱業都市発展フォーラムの席で、西部地域の鉱業都市は西部地域を中国の重要鉱物原料戦略基地に築き上げるためにその役割を発揮し、経済発展開に対する資源の保障能力を高め、資源多消費型製品と産業の対外依存度を下げるべきと呼びかけている。

中国鉱業連合会の統計データによると、すでに判明している45種類の主要鉱物資源の中で、石炭、天然ガス、非鉄金属など20種類の鉱物類エネルギー資源の西部地域における埋蔵量が全国総量の50%以上を占めている。2000年と比較して、2004年における西部地域の石炭、原油、鉄鉱石などの鉱物製品の全国の生産総量に占める比率は軒並みに上昇の勢いを保っている。

中国工学アカデミー会員の裴栄富氏はまた、「鉱物資源の逼迫という中国の経済発展のボトルネックを突き破るため、国は西部地域における地質探査計画を強化し、代替エネルギー、新しい資源を開発することを急いでいる」と語っている。

「チャイナネット」 2005年7月20日