中国、米国の「中国軍事力報告書」に厳重な申し入れ

 

楊潔チ外交副部長は20日、在中米国大使館のセドニー臨時代理大使を呼び、米国防総省が19日に発表したいわゆる中国の軍事力に関する年次報告書について、中国政府を代表して厳重な申し入れを行った。楊副部長は次のように表明した。

同報告は何の根拠もなしに中国の国防近代化を攻撃し、中国の正常な国防建設と軍事計画に横槍を入れるものだ。同報告は何の根拠もなく、中国がすでに世界第3位の軍事大国になったとか、中国の軍事の急速な近代化がアジア太平洋地域における米国などの軍事力への脅威になるなどと、公言している。また、中国軍の近代化が台湾に対抗措置強化の必要性をもたらしていると吹聴し、これを口実に台湾に先進兵器を売却しようと企図している。同報告は事実を無視し、「中国脅威論」を精一杯撒き散らし、中国の内政に粗暴な干渉を行い、中国と他の国の関係を挑発している。国際関係の基本ルールと3件の中米共同コミュニケの原則に著しく違反する米国のこの行為に、中国は強烈な不満と断固たる反対を表明する。

中国は独立自主の平和外国政策を堅持し、防衛型の国防政策を実行している。近年来の経済発展に伴う国防費のある程度の増加は、主に将兵の生活条件の改善によるものだ。同時に、複雑で変化に富む国際情勢に対応し、国家の主権・安全・領土保全を守るため、中国軍は武器と装備の一部を新しくする必要がある。これは主権国家として中国が当然持つ権利である。実際、中国の国防費は他の大国と比べ、常に低い水準にある。昨年の中国の国防費は約255億7900万ドルだったが、米国の国防支出は4559億ドルに達した。これは中国の17.8倍だ。米国の1人当たりの国防支出は中国の77倍だ。米国に一体何の資格があって、中国の防衛型の国防政策・措置をとやかく批評し、むやみに論評するのか?同時に指摘しておくべき点として、中国と他国の正常な軍事交流・強力の実施は第三国を標的にしておらず、完全に正当なものだ。米国が立ち入って邪魔し、妨害するのは完全に間違っている。

台湾は中国領土の分割できない一部分だ。米国は実際の行動によって約束を履行し、「一つの中国」政策を堅持し、3件の中米共同コミュニケを順守し、「台湾独立」に反対し、台湾への武器売却と台湾との軍事連係を停止することによって、台湾海峡の平和安定と中米両国の共同利益を守るべきだ。白黒を逆にし、是非を混同し、台湾への武器売却を継続するために口実を設け、「台湾独立」分裂勢力に誤ったシグナルを送るべきではない。

米国は近年の中米関係の進展を大切にし、中米関係の健全で安定した発展にプラスとなる事を多く行うべきだ。両国関係に面倒を起こしてはならない。

楊潔チ副部長の「チ」は「遞」の「しんにょう」を除き「竹かんむり」を乗せた字

「人民網日本語版」 2005年7月21日