人民元レート改革について 周小川・人民銀総裁

 

中国人民銀行(中央銀行)の周小川行長(総裁)は23日、中央電視台(中央テレビ、CCTV)のテレビ番組「焦点訪談」の取材に応じ、人民元為替レート決定メカニズム改革の方針、原則、核心内容、およびその影響について詳しく説明した。周行長は取材の中で次のように述べた。

人民元為替レート改革の全体方針をまとめると、(1)市場の需給を基礎に、管理された変動為替相場制度を実施する(2)人民元為替レート決定メカニズムを改善し、人民元為替レートの合理的かつバランスのとれた水準での基本的な安定を維持する――の2点である。

人民元為替レート改革の実施は、方案の選択、影響の分析、時機の選択など、非常に「芸術性」がある。この方面では、われわれは主に、「主体性、制御可能性、漸進性」の原則に基づいている。

今回の人民元為替レート改革の核心内容は次の3点である。

(1)人民元は今後、米ドル単一通貨へのペッグ制を取らず、通貨バスケット制を参考にし、市場の需給に基づいて変動為替相場制度を実行する。

(2)為替レートは変動為替相場制度であり、変動幅は合理的なものである。

(3)最初の為替レート調整として、人民元の対ドルレートを2%切り上げる。

今回の人民元為替レート改革は、中国の購買力の向上を意味する。人民元の見通しがより確実性を増し、価値が上がったことを示しており、経済全体へのプラス影響は、マイナス影響を大きく上回るだろう。

                   「人民網日本語版」2005年7月25日