人民元レート調整について声明を発表 人民銀

 

中国人民銀行(中央銀行)の報道官は26日に談話を発表し、「人民元為替レート決定メカニズム改革は、国内・海外のメディアと関係方面から幅広い注目と十分な理解を受けた」と述べた。談話はさらに、「しかし、一部の海外メディアは改革に関連する内容、特に人民元と米ドルとの取引価格の調整に対して誤解している。さらには、『人民元レート2%切り上げは初期調整に過ぎず、中国人民銀行は近い将来人民元レートをさらに引き上げると予測できるだろう』との誤った認識を持っている」とした。

人民元為替レート決定メカニズム改革を正確に理解してもらうため、中国人民銀行は声明を発表した。声明の主な内容は次の3点。

1、人民元為替レート初期調整2%切り上げは、人民元為替レート決定メカニズム改革の初期に1度の調整を行うことを指し、調整幅は2%とする。人民元為替レートを第1段階として2%調整し、今後もさらに調整を行うという意味ではない。

2、人民元為替レートの2%切り上げは、為替レートの合理的かつバランスの取れた水準に基づいて推計したものだ。この調整幅は主に、中国貿易の黒字の程度と構造調整の需要から確定したもので、同時に国内企業の負担力と構造調整への適応能力も考慮した。この調整幅は基本的に、商品とサービス項目の大体の均衡に近づくものである。

3、漸進性は、人民元為替レート決定メカニズム改革における重要な原則である。漸進性とは、人民元為替レート決定メカニズム改革の漸進性を指し、人民元レート調整の漸進性を指すものではない。人民元為替レート制度改革の重点は、人民元為替レート決定メカニズムの改革にあり、人民元レートの数値の増減にあるのではない。

同報道官はさらに、「中国人民銀行は、国内・海外各界が引き続き人民元為替レート決定メカニズム改革に関心を寄せ、改革を支持することを心から歓迎する。また、メディアが責任感ある姿勢で、改革の精神を正確に理解し、改革に関する内容を客観的に報道するよう望む」と述べた。

                       「人民網日本語版」2005年7月27日