唐国務委員、中米関係に4つの提案

 

訪米中の唐家セン国務委員は27日、米中関係全国委員会と米中貿易全国委員会が主催する歓迎会に出席し、演説を行った。唐国務委員は演説の中で、次のように述べた。

事実が証明する通り、中国の発展は13億の国民に幸福をもたらすだけでなく、アジア経済や世界経済の成長も促進している。世界経済の成長に対する中国の昨年の貢献度は20%とされる。中国の発展は、人類の文明発展と世界の多様性を促し、地域や世界の平和と安定を促進した。中国は、世界人口の5分の1の温飽問題(最低限の衣食の保障)を解決した。このこと自体が世界の安定と発展への重大な貢献である。中国の発展が世界にとってチャンスであり脅威でないということは、現在国際社会の一般的な共通認識となっている。

中米両国は現在、経済貿易・反テロリズム・エンフォースメント・大量破壊兵器拡散防止などの分野や、朝鮮半島核問題、国連改革などにおける協調と協力で大きな成果を上げている。中米両国が国際・地域問題での協調と協力を強化することが、双方の根本利益に合致し、世界の平和と発展に必要なことでもあると私はかたく信じる。

私は、中米両国が次の分野に重点を置いてともに努力することができると考える。

(1) 協調と協力を強化し、世界の平和と安全を促進する。

(2)台湾問題に適切に対応し、ともに「台湾独立」に対して反対・抑制を行う。

(3)経済貿易での摩擦を適切に処理し、利益共有の協力を深める。

(4)民間交流を拡大し、中米友好の社会的基盤を打ち固める。

中国の人民の古くからの哲学思想とは、「和を貴しと為す」と「和して同ぜず」である。われわれは、中米両国の文明は異なるものの反発はせず、相違点はあるが融合することができるとかねてから主張している。世界でも重要な影響を持つ大国として、中米両国は相互に尊重し、相互に学びあい、共通点を求めて相違点を留保し、長所を取り入れて短所を補っていくべきだ。また、異なる国家間、異なる文明間のバランスのとれた共存と建設的協力のために模範を確立し、人類の共同発展実現に向けて貢献すべきだ。

                    「人民網日本語版」2005年7月29日