日本の青年ボランティア、中国各地で活躍(2)

 

中国の東北地方や西部では、日本語教育や医療の現場で日本の青年ボランティア――青年海外協力隊の隊員がいつも活躍している。一定の専門技術を持ち、志望して隊員になった人々だ。年齢は20〜39歳で、日本の国際協力機構(JICA)によって世界各地に派遣される。中国での派遣先は、経済が比較的立ち後れた遠隔地がほとんどだ。任期の2年間、現地の人々と共に生活し、言語教育や技術指導などの活動を行う。言葉や生活環境などの面で問題にぶつかっても、隊員らは楽観的にかまえ、落ち着いた気持ちで以前とはまるきり異なる生活を送っている。人民網はこのほど、こうした日本の青年ボランティアを取材し、現地での生活や、活動への感想をきいた。

大和純子さん(女性)

内蒙古自治区赤峰市競擇中学で日本語教師を担当。任期は2005年4月〜2007年4月。現地にはこれまでも日本人ボランティア数人が派遣されており、現地の人々は日本人について、いくらか知識があるという。大和さんは、中国に来て4カ月足らずだが、すでに現地の生活になじんでいる。また「日本語クラブ」を結成し、大学の教員や学生と積極的に交流している。

松井愛子さん(女性)

河南省開封市群英幼稚園に幼稚園の教師として勤務。任期は2004年12月〜2006年12月。松井さんは幼稚園教諭の免許状を持ち、経験もある上、昔から子供好きという。現地の幼稚園では、園児たちと非常に打ち解けて遊びや折り紙などを教えている。しかし、理解できないこともある。例えば中国の幼稚園では、園児に食事中のおしゃべりを許さない。日本では教師から園児に進んで話しかけ、話題を探しておしゃべりする。このほか、現地幼稚園の遠足に、人形やおもちゃを持ってきた園児がとても多く、理解しがたかったという。

友貞新さん(男性)

四川省涼山州西昌市涼山民族中学で日本語教師を担当。任期は2004年10月〜2006年10月。友貞さんは以前、青年海外協力隊として吉林省延辺地区に2年間派遣されたことがあり、中国語も得意だ。友貞さんは、「こうした遠隔地では、単なる資金援助だけでは足りない。現地の人々の自力更生への力を育てることが必要」と話す。友貞さんら多くの関係者の努力により、現地には「中日協力職業訓練クラス」が設立された。少数民族の青年を対象に日本語や事務処理を教えることで、将来の就職に役立て、貧困脱出を助ける狙いだ。

                     「人民網日本語版」2005年8月3日