中国、今後2年間なお国際投資の最大のホットスポット

 

国連貿易開発会議(UNCTAD)がこのほど、ジュネーブで公表した国際投資専門家予測レポートは、全世界の国境を越えた直接投資は新たなラウンドの伸びを示し、今後2年間においても中国は依然として国際投資の最大のホットスポットになるとしている。このレポートは、世界各地の87人の国際投資専門家の予測・分析を総合したものである。専門家たちはいずれも、今後2年間において最も魅力的な投資先国は中国、インドと米国の順になると見ている。

レポートは、中国投資の魅力について次のような見方を示している。

▽今後数年間においても中国の外資導入は依然として伸びる可能性が大いにある

中国経済は引き続き急速に伸び、対外開放が着実に拡大し、市場の潜在力はますます大きなものとなり、外国業者は対中投資への自信を強めている。圧倒的多数の専門家はアジア・太平洋地域の外資導入環境がさらに改善されるとしており、アジア・太平洋地域において、今後数年間に外資導入の面で最も潜在力のある国は中国とインドで、タイは三位となる。

▽いくつかの先進的な製造業とサービス業が引き続き国際投資の重点分野となる。

今後の一定期間は、中国の工業化の発展が加速し、産業構造が急速な変化を遂げる時期であり、自動車、機械電子、プラント製造業、不動産、小売業などの先進的な製造業とサービス業は、引き続き外資が競い合う重点分野となる。

▽サービスのアウトソーシングが次第に中国の外資導入の大きなホットスポットとなる。

中国は新興のサービス・アウトソーシング国であり、サービス・アウトソーシングの業務展開促進策が外資導入分野の拡大、外資導入の質とレベルの向上に有利な条件をつくり出している。今後5年間に、中国のIT産業は年平均13.2%のペースで伸びると予測されている。中国は日本についで、アジア・太平洋地域の2番目に大きなIT市場として、この地域において日増しに取って代わることのできない重要な役割を発揮すると見られている。

▽国際的なM&A(買収・合併)がますます中国の外資導入の重要なパタンとなる。

ここ数年、中国は国際的なM&Aに関する法体制を初歩的に作り上げ、外資の国際的なM&Aによる中国進出がますます増えることになる。2004年における外資の中国でのM&Aプロジェクトは合計2141件で、金額にして240億ドルとなり、中国の実質外資導入額の40%近くを占めている。国有企業改革の深化、関連法体系の完備に伴い、今後国際的な買収合併が中国の外資導入において、さらに重要な地位を占めることになると見られている。

                     「チャイナネット」2005年8月3日