下半期、消費が経済成長の主な原動力に 専門家

 

不動産などの固定資産投資が持続的に縮小し、繊維製品などが貿易摩擦に直面し、輸出が制限されつつある背景の下で、中国国家情報センターのチーフエコノミストの祝宝良氏は8日、上半期においては消費が中国の経済成長をけん引する主な原動力になるという見方を示した。

 祝宝良氏は、2004年下半期から、社会消費財小売り額が明らかに長期にわたって9%〜10%増を維持する状況から抜け出して12%〜13%増のトレンドに入ったことは、消費が喚起されつつあることを意味するものと見ている。

 消費の伸びを支えているのは住民の収入増である。今年上半期において、都市と農村住民の収入が引き続き急速な伸びを示し、全国の都市部住民の1人当たり可処分所得は前年同期比実質9.5%増、農民の1人当たり現金収入は実質12.5%増となり、増加幅はそれぞれ昨年同時期と比べて0.8ポイント、1.6ポイント高く、これは下半期において消費が引き続き高い伸びを示すための基礎を打ち固めることになった、と祝宝良氏は語っている。

 祝宝良氏はまた、改革開放政策実施以降生まれた世代が次々と就職し、自らの収入を支配することが可能となった。この「月光(月末に一か月分の収入を使い切る意)族」と呼ばれる世代はかなり豊かな家庭環境で育ち、両親とは異なった消費理念を持っており、中国の消費のグレードアップをもたらす可能性が大いにある、と分析している。

                     「チャイナネット」2005年8月10日