中国宗教界、中国人民抗日戦争勝利60周年を記念

 

中国人民抗日戦争及び世界反ファシズム戦争勝利60周年を記念するため、中国宗教界平和委員会は14日、北京で、座談会を行い、「中国宗教界平和アピール」を発表しました。アピールは、「戦争の根源をなくし、世界平和を積極的に維持することは、宗教信仰者の神聖な天職である。各宗教は、人類の平和を維持するために努力しなければならない」としています。

 参会者は、「世界反ファシズム戦争は人類の歴史における偉大な正義の戦争である。中国各民族人民が日本の侵略に抵抗し、民族解放のために努力する正義の戦争は世界の反ファシズム戦争の重要な構成部分である」と見ています。

 中国仏教協会の聖輝副会長は発言の中で「今年は中国人民抗日戦争及び世界反ファシズム戦争勝利60周年である。この段階の歴史を回顧し反省することは、愛国主義教育を強化し、各民族間の団結と各宗教間の調和を促進し、国家の安定を維持することや各国人民間の友好を促進し、世界の平和を維持することに重要な意義を持っている」と指摘しました。

 60年前、中国人民は非常に困難な闘争を通して、抗日戦争の全面的な勝利を勝ち取りました。しかし、中国人民は巨大な犠牲を払いました。兵士と民間人合わせて3500万人が死亡あるいは負傷しました。財産損失及び戦争による消耗は5600億ドル以上となっています。中国イスラム教協会の陳広元会長は、60年前の歴史を回避することは許されないことだと見ています。「日本政府は世界世論の反対や中国人民の感情を無視して、靖国神社に参拝し、歴史教科書を改正して、日本侵略者の罪を抹殺し、日本軍国主義の行為を復活させることを企んでいる。当然のこととして、これらの行動が中国人民と世界の平和を愛する人々に強く非難されている」と語りました。

 中国宗教界平和委員会の丁光訓議長は、この座談会の席上で「中国宗教界平和アピール」を読み上げました。このアピールによりますと、各宗教で平和を祈願することを宗教儀式の状態な内容とすること、毎年8月14日から20日までの七日間を世界平和を祈願する平和週間とすること、また、中国人民抗日戦争及び世界反ファシズム戦争勝利の毎年の行事と結びつけて、世界の平和を祈願するイベントを行なうことが呼びかけられています。このアピールはまた、各宗教は平和と調和の教義を広め、国際間の宗教交流を促し、各国宗教信仰者の間の交流と団結を強めることを呼びかけています。

 「平和は各宗教が共に求めるものである。各宗教が各自の長所を発揚し、平等、慈悲、博愛、相互尊重、寛容を踏まえて、対話や理解を深めていく。結束の強化、調和の深化は、世界平和に深い影響を与えるに違いない。われわれはすべての友好的な国際宗教組織による平和活動に積極的に参加し、世界平和に有利である呼びかけや決議を支持する。『歴史を鑑とし、未来に向かう』という、長期にわたる弛みない努力を経て、人類の平和、人と自然と調和の取れた新しい社会を築いていく」と読み上げました。

 侵略戦争に反対し、人類の永久の平和を擁護するという願いを表すため、中国人民抗日戦争及び世界反ファシズム戦争勝利60周年に当たって、中国宗教界平和委員会は一連の記念活動を展開することにしています。関係者によりますと、8月15日から20日にかけて、仏教、道教、イスラム教、カトリック教、キリスト教の5大宗教は、全国各地で、各自の伝統に基づく宗教活動の場で、平和祈願を行うとのことです。さらに、海峡両岸及び香港、マカオ仏教界、道教界の平和期限活動もそれぞれ北京や江蘇省で行われることになっています。


                          「CRI」より 2005/8/15