「優位性を活かし中部振興を」 温家宝総理

国務院の温家宝総理(中国共産党中央政治局常務委員)は14日、長沙市で「中部振興促進座談会」を召集した。温総理は「中部振興の促進は、わが国の新段階の発展全体戦略の重要な構成部分だ。中部には顕著な地域的な優位性、総合リソースの優位性がある。中部振興促進戦略の実施で最も重要なのは、科学的な発展観が導く経済社会発展の全局を堅持することだ」と強調。当面の重点事業として、次の8項目を挙げた。

(1)農業、特に穀物主要生産地の重要な地位を強化し、社会主義による新たな農村を建設する。引き続き農村改革を深め、現代的な農業を発展させ、耕地を厳格に保護し、農業の総合的生産力を強化し、効率の高い農村経済システムを構築する。

(2)産業構造調整のレベルを高め、新たな工業化路線を歩む。エネルギーや重要原材料の基地建設をしっかり行い、古い工業基地の調整・改造・振興を進め、競争力のある製造業を発展させ、ハイテク産業とサービス業を発展させる。

(3)総合輸送システムの構築を強化し、現代的な市場と流通を発展させる。運輸計画をしっかり策定し、全国の運輸構造における中部の中枢的役割を十分に発揮する。現代的な市場システムの構築を加速し、全国の重要産品の集散地と取引センターを段階的に形成する。

(4)積極的かつ確実に都市化を進め、都市と農村の発展を総合的に計画する。中心都市の経済力を育て、中規模都市を合理的に発展させ、小規模都市の建設を段階的に進める。県クラスの経済発展に力を入れ、複数の「経済強県」を建設する。未発展地区へのサポートを強化し、古くからの革命根拠地や貧困地区の発展を加速する。

(5)改革を積極的に推進し、体制・システムの刷新を加速する。政府の役割転換に力を入れ、国有企業改革を推進し、非公有制経済(民間資本など)を発展させる。

(6)対内・対外開放を拡大し、開放のレベルを全面的に高める。国内外の各種生産要素を積極的に中部に誘致し、東・西部との経済協力を強化する。

(7)生態環境の整備と環境保護を強化し、人と自然の調和が取れた発展を促進する。循環型経済の発展に力を入れ、節約型経済・節約型社会を構築する。環境汚染への管理を強化する。鉱山・工業・都市汚染・水質汚染を重点的に管理する。

(8)社会事業を発展させ、調和の取れた社会を構築する。教育、特に農村の義務教育と職業技術教育を発展させる。衛生事業、特に農村の公衆衛生を強化する。科学技術事業を発展させ、各種人材の育成・誘致・活用に力を入れる。人民本位の姿勢を堅持し、一般人の利益に関わる問題の解決を強く重視する。

「人民網日本語版」2005年8月17日