陜西省、渭河汚染防止整備に45億元投資を計画

陜西を東西に貫流する黄河の大支流渭河は、流域内の年間汚水排出量が8億tにも達しており、水質汚染は深刻ですでに黄河最大の汚染源になっている。陜西省の関係筋によると、今後、陝西省は渭河汚染防止整備に45億元を投資する計画であることを明らかにした。

甘粛省渭源県に水源がある渭河主流の全長は800余キロ、流域内には陜西省人口の64%、耕地の56%、灌漑面積の72%が集中しており、陜西の“母なる河”と称されている。また関中唯一の廃水処理受入、排泄路で、該省の工業廃水及び生活汚水の80%以上の渭河を通じて排出されている。20世紀70年代には渭河下流の水草は豊富で美しく、多くの農民が漁業を生業としていた。現在、渭河には“シオフキ”という名の魚だけが生き残っているが、この魚も灯油の匂いがひどくて食用にはならない。一部区間は既に水が全く利用できない状態になっている。

このほか、汚染水の浸透、固体廃棄物の濾過浸透、水汚染防止整備施設建設の遅滞などが原因で、渭河流域の一部都市、工業区の地下水汚染問題も日増しに深刻度を増している。

現在、渭河の汚染防止整備システム・プロジェクトは総投資額45億元、短期投資額32億が予定されている。該プロジェクトは廃水処理施設の建設、産業構造の調整、生態農業及びハイテク技術産業の発展、河川生態用水の増加、地表水、地下水資源保護の強化を包括している。

某専門家は、「この数年、渭河の年間汚水排出量は黄河流域廃水排出総量の18%を占めているので、渭河汚染防止整備は黄河汚染防止整備の重要な要素となっており、黄河下流の水質の安全保障にとっても重要な機能を果たすことになる」と指摘している。

「チャイナネット」2005/08/23