水稲の「灌漑制御」技術、北部で実験に成功

寒冷乾燥地帯で水稲を栽培し、節水とともに高収穫を達成する技術が黒竜江省慶安県で実験に成功した。同県では10万ムー(15ムーは1ヘクタール)の水田で試験的に栽培した結果、1ムーあたりの節水は130立方㍍と推定され、揚水灌漑にかかる費用も節約され、22㌔の増産となった。今年全県の30万ムーの水田ではすべてこの節水で高収穫の技術を採用している。

この「灌漑制御」技術は南京河海大学の研究成果で、国の認可を得て普及されている。寧夏回族自治区や海南省など多くの省(自治区)で成功を収めたが、東北地区ではこれまでテストしたことはなかった。慶安県は水田面積も大きく、水不足が深刻である特徴にかんがみ、同技術の導入を決定し、一部農家で、作付けのモデルケースとしてテストがおこなわれた。

河海大学の教授の指導の下で、慶安県は同技術をさらに改良し、我が国北部の農地の特徴によりよく適応するようにした。具体的には、苗の芽生え、分けつ、穂の形成、出穂と開花、結実、成熟というそれぞれの時期の灌漑の要領を重点として、渇水の問題を解決すると同時に節水の効果を収めている。

慶安県歓勝郷の農民劉長富さんは自分の30ムーの水稲作付け農地をすべてこの技術で灌漑し、電力使用に支払った料金は以前より360元の節約となり、1ムーあたり180立方㍍の節水ができた。

慶安県は今年からこの灌漑技術をさらに広い稲田で続けて普及する予定である。

「チャイナネット」  2005/08/29