「21世紀フォーラム」2005年会議、北京で開幕

 

「21世紀フォーラム」2005年会議は5日北京で開幕しました。今回会議のテームは「持続可能な発展ー中国と世界」となっています。中国の胡錦涛国家主席は大会に祝賀メッセージを送り、温家宝首相は開幕式に出席し演説を行いました。

「21世紀フォーラム」は、中国の全国政治協商会議が主催する高レベルの学術的大型国際シンポジウムで、これまで1996年と2000年に二回中国で開かれたことがあります。今回会議の会期は三日間で、世界各国からの政治家や専門家200人あまりが会議に出席し、「持続可能な発展ー中国と世界」というテーマをめぐって討議します。

胡錦涛国家主席は祝賀メッセージの中で、「中国は持続可能な発展を高度に重視し、その戦略を明確に提案している。地球は人類共同体であるため、持続可能な発展を実現するには、世界各国の人々の努力が必要である。中国はこの面で、国際社会との協力を強化し、経験を分かち合い、勉強もしあい、全世界の持続可能な発展を促すために貢献していきたい」としています。

温家宝首相は会議で演説を行い、持続可能な発展は新しい世紀において人類が共同で直面しなければならない重大な課題であると指摘しました。

「世界経済発展の不均衡、南北格差の拡大、貧困、読み書きの出来ない人などの問題が多くの発展途上国を困らせている。持続可能な発展を実現させるには、各国による正確な戦略的選択とたゆまない努力が必要となる」

温家宝首相は「1980年代以来、中国経済社会事業は大きな発展を遂げたが、依然として社会主義の初歩的段階にあり、その発展ではまだ多くの困難や問題、矛盾が存在している。矛盾を解決することには発展が必要であり、特に科学の発展が最も重要である」と指摘しました。

温家宝首相は「現在、中国は人間性を尊重し、全面的に協調した持続可能で科学的な発展の方向を明確に出し、社会主義の調和した社会を作る重要な任務を提案した。この任務はいわゆる発展様式の改革を通して、科学的な発展の道を歩み、人間と自然の調和を促進し、エネルギー消費を節約し、生態環境を保護し、社会の公平と正義を重視することである。未来に向かって、中国は自信に満ちている」と表明しました。

温家宝首相は現在中国が重点を置いている主要任務について紹介し、「国内ニーズの拡大に着眼し発展を推進すること。経済メカニズムの戦略的調整と成長方式の転換を加速させ、節約型経済、循環型経済、グリーン経済の発展に力をいれ、エネルギーの利用効率を向上させること。科学技術の自主的な創造力を効果的に高めること。教育事業を優先的な戦略的地位に置くこと。協調した社会の建設を重視し、全国民に発展の成果を享受させるよう努力すること」

温家宝首相は、「中国の社会主義近代化は平和的な道に沿って発展していく。中国の発展はいかなる国にも脅威を与えることはなく、かえって、世界平和の維持、共同発展の促進により大きな貢献を果たすだろう」とした上で、「持続的可能な発展の実現は世界各国人民の共通した願いであり、世界各国が共同で努力しなかればならない」と強調しました。

温家宝首相はまた、中国政府の持続可能な発展の面での一貫した主張を重ねて表明し、「新たな公正かつ合理的な国際経済秩序を建設することは、持続可能な発展を実現するための重要な保証である。世界各国は多ルートの持続可能な発展様式を模索し、各国の国情と発展の段階はそれぞれ異なるため、自国の国情に合致する経済と社会の発展の道を選ぶ権利がある。全世界の持続可能な発展と協力を強化するため、先進国はより多くの国際的義務を負い、特恵の条件でエネルギー節約と環境の無害化処置の技術を譲渡すべきであるほか、発展途上国の持続可能な発展の建設を推し進める」と述べました。

「CRI」より 2005年9月6日