中国、エネルギーの供給率が94%に達する

 

中国国家発展と改革委員会の張国宝副主任は13日、中国国務院報道弁公室が行なった記者会見で、「中国のエネルギー開発政策は国内の需要に立脚している。現在、中国エネルギー供給率は94%に達し、国外依存度は6%だけだ」と述べた後、「中国の経済とエネルギー分野での成長が世界に巨大なビジネスチャンスをもたらしている。今後、エネルギー分野で中国は世界各国との協力を強めていきたい」と強調しました。

2004年以降、国際市場で原油価格が絶えず上昇しているため、エネルギー問題は国際社会の注目を浴びています。原油価格高騰の理由は一部の外国人が中国、インドなどの大量原油消費がもたらしたものだと見ています。これに対して、張国宝副主任は「この言い方は国際エネルギー市場の現状を正確に示していない」と反論し、「中国は発展途上国であり、エネルギー開発の基本原則は国内の需要に立っている。中国エネルギー消費は世界石油市場への依存度が小さい。中国エネルギーの自給率は94%で、国外への依存度は6%だけだ。中国エネルギーの自給率はOECD諸国の平均自給率70%より20数パーセン高くなっている」と語りました。

現在、中国は世界で、第2のエネルギー生産と消費大国で、石炭の生産量は長年世界一位を続けており、今年、原油生産量が1億8000万トンになると予測されています。ここ数年、中国経済は持続的かつ急速に成長しているため、エネルギーへのニーズも絶えず増えています。2004年、中国では、1億1700万トンが輸入され、これは世界原油取引高の6.3%近くを占め、これはアメリカの27%と日本の11%に比べと遥かに低い数字にとどまっています。

中国は原油を輸入すると同時に、石炭は輸出しています。去年、8000万トン余りの石炭を輸出しました。

伝えられるところによりますと、エネルギー供給を保障し、国内の経済発展を維持するため、中国はエネルギー中長期開発計画を策定しました。これについて、張国宝副主任は、「この計画は、省エネやエネルギー利用率を高めることをもっとも重要な任務とするほか、エネルギー構成を調整し、原子力、再生できるエネルギーと水力の開発を加速させていく」と述べました。

現在、中国では、原子力発電の出力は、全体の2パーセントにも足らず、世界平均の17パーセントと比べ、はるかに少ないです。今後、中国は、原子力エネルギーの開発を積極的に推し進め、2040年までにすべての出力での占有率を4%までに高めることを目指します。なお、中国の立法機関は、「再生エネルギー法」を採択し、風力など再生できるエネルギーの開発に法律面の保障を与えています。このほか、中国は、世界でもっとも豊富な水利資源を持っており、既に利用されている水力発電は、20パーセントにも満ちておらず、水力の発展にはかなり大きな潜在力があります。

今後、中国は、新しい天然ガスの開発を続けます。国家発展改革委員会が取り上げた計画によりますと、今後の20年間に、中国は、原油の年生産量を1.8億トンに保つということです。

中国国家発展改革委員会の張国宝副主任は、「中国は、国内のエネルギー問題を解決すると同時に、他の国々との交流と協力を拡大していく必要がある」と強調しています。「世界各国は、エネルギー問題を解決する時、その国内の資源状況によって、他国と協力していくのが普通だが、中国は、これからも、エネルギの開発と安全確保を進めていく上で、開放政策を堅持し、世界各国や各国際組織、多国籍企業とエネルギー分野で、協議と協力を強化していく。ここ数年来、エネルギーにおける中国と他国との協力は、互いに利益を得たものだ」と語りました。

「CRI」より 2005/09/14