朝鮮半島核問題解決で実質的な進展

 

朝鮮半島の核問題をめぐる6カ国協議の第4回会合がこの13日から開催され、19日開催国が共同声明を採択し、会議が閉幕しました。

今回の6カ国協議について朝鮮半島問題の専門家である高浩栄氏は「共同声明は6カ国協議が開催されて以来初めて採択された共通文書として朝鮮半島核問題の解決の枠組が確立された」と語りました。

6カ国協議が2003年8月始まって以来、開催国は朝鮮半島の非核化をめぐって交渉を展開しました。協議は意見の食い違いや対立に伴い、進展が困難であったものの、各国は努力を維持しています。

協議の合意について高浩栄氏は「朝鮮は核兵器および既存の核計画を放棄し、核拡散防止条約に復帰すると表明した。アメリカは朝鮮半島に核兵器を持ち込まず、朝鮮に対し攻撃、侵略しないと明確にした」と語りました。

共同声明はまた、「朝鮮とアメリカ、日本との関係正常化、朝鮮に対するエネルギー支援と経済協力、朝鮮半島の恒久な平和を実現するためのメカニズムを確立する」と明記しています。

今回6カ国協議の合意は朝鮮とアメリカとの相互信頼の醸成、対立の解消に基礎を作り上げ、朝鮮半島および北東アジアは恒久な平和、協力と繁栄に向けて重大な一歩を踏み出しました。

協議の進展について高浩栄氏は「朝鮮半島核問題解決で6カ国協議は効果的な唯一のルートである。会議で朝鮮とアメリカは互いに譲歩し合った。実質的な進展に向けて柔軟な姿勢を示せれば、問題の解決が可能である。共同声明は朝鮮半島核問題解決での開催国の政治的願望を示している。朝鮮半島核問題の段階的解決を実現させるため、共同声明は開催国の願望を示し、次回協議の基礎となっている」と語りました。

中国の唐家セン国務委員は「今回6カ国協議の進展は開催国の知恵と努力の成果である。協議開催6カ国の政府と指導者は高い見地に立ち、朝鮮半島と北東アジアの平和と安定の大局を重んじ、対話による問題の解決を求め、朝鮮半島の平和と安定を擁護する確固とした政治的願望を示した」と述べました。

今後の協議について高浩栄氏は「問題は複雑であり、数回の交渉で解決できることはあり得ない。共同声明の内容は原則的であり、具体的問題の解決法は今後の協議で模索していく」と語りました。

「CRI」より 2005/09/21