中国 地方政府職員に循環型経済の知識を普及

 

中国の地方政府職員に向けた『循環型経済の知識読本』がこのほど、北京で初めて発行されました。中国環境保護総局は「『循環型経済の知識読本』の発行は地方役人が循環型経済に対する認識を高めるための新しい措置である」と発表しました。

循環型経済は最大限に資源を利用し、かつ環境を保護する経済発展のモデルで、主に伝統的な業界における技術革新を通して、資源の消費と廃棄物の排出を減らします。現在、中国経済の発展が直面している資源と環境からの圧力を緩和するために、20世紀末から中国の一部地区で循環型経済のテストが始まりました。

中国国家環境保護総局政策法規局の舒慶副局長は「循環型経済は新しい概念であることから、多くの地方役人はそれを理解していない。これらの役人が循環型経済に対する知識を深め、循環型経済の発展に力を入れるために、この本を発行した」と述べました。舒慶副局長は「中国は現在、新しく始まった循環型経済を推進している。そのために、まずは指導者の認識不足を解決しなければならない。この新しい概念を推進するために、全国の有名な専門家を集めてこの本を編纂した」と述べました。

中国の循環型経済はまだ始まったばかりで、多くの問題をこれからの実践によって解決していかなければなりません。循環型経済に対する認識不足はその発展における困難の一つです。現在、一部の地方政府の職員は、経済の成長を重視し、環境保護を軽視するという一面的な考え方の影響を受けて、循環型経済発展の意義と緊急性に対する認識が不足しているということです。

これに対して、舒慶副局長は「役人の政治成績を重んじる観念を変え、彼らの循環型経済に対する理解を強化するために、ここ数年来、中国は循環型経済に関わっている役人を集めて訓練を行うと共に、循環型経済の発展目標を役人の政治成績の審査標準に入れるつもりだ」と述べました。また、舒慶副局長は「循環型経済の強化は中国の地方役人の経済発展概念を変える上で非常に重要なものである。ここ数年来、国家環境保護総局と中国共産党中央組織部は、共に地方役人の訓練を何度も行った。その中には、循環型経済理論の学習を訓練の重要な内容としていた。この本が発行されてから、我々は更にこの面での訓練を強化する」と語りました。

尚、舒慶副局長は「これから、中国は定期的に地方役人に対して循環型経済の知識普及の訓練を行う。この『循環型経済の知識読本』は訓練の主要なテキストとなる。それから、中国は循環型経済理念の宣伝を強化し、社会の資源保護の意識を強め、資源の節約と廃棄物のリサイクルなどの活動を全ての公民が自覚的に行うこと、そして、循環型経済の発展によい社会環境を作る」と紹介しました。

「CRI」より 2005/10/09