宇宙の住み心地はいかが? 神舟6号の船内環境(2)

 

中国の有人宇宙船「神舟6号」に乗って、2人の飛行士が宇宙に出発した。宇宙での活動内容は、以前よりも多彩になっている。飛行士は帰還モジュールの中で予定された任務を遂行するほか、今回初めて軌道周回モジュールにも入り、3日間の生活と作業を行う。

▼「船酔い」も想定内、健康測定設備も

数日にわたる宇宙飛行では、飛行士が「宇宙酔い」して吐き気やめまいが生じるおそれもある。これに備えて、船内には医薬品も用意されている。

船内は人に配慮した設計で、各指標が基準値を超えると、コントロールシステムが自動音声警報を出し、カラー表示や音声で飛行士に対応を促す。また、故障対応マニュアルは140項目以上用意されている。うち、飛行士自身が行うものは50件以下。残りは地球から送信される指令によって処理される。

飛行士の健康状態をモニタリングするため、船内にはベスト型をした特別な診断装置があり、飛行士の健康状態を簡単に測定し、データを地上ステーションに送信することができる。飛行士の体に異常があれば、地上の医療関係者がすぐに対応措置を飛行士に知らせ、治療を行わせる。

また、飛行士の安全を守るため、帰還モジュールと軌道周回モジュールの正常な運転を示す各性能指標を十数ジャンルに分けて設定した。

宇宙船が予定の着陸地以外に不時着した場合に備えて、救命ボート、防水防寒服、遭難した時に必要な食料、飲用水、工具、信号弾なども搭載されている。さらに、安全確保のために銃や木材伐採用の刃物、野外生活キット、無線送信設備なども準備されている。

「人民網日本語版」2005年10月14日