中国の農業、食糧・経済作物・飼料の「三元的構造」に転換へ


中国の農業構造の戦略的調整が功を奏し、全国において食糧・経済作物・飼料の「三元的構造」が形成され、バランスの取れた新しい発展の構図ができ上がりつつある。

食料を例とすると、各地では在来品種の作付け面積が縮小し、良質の農産物品種作付け面積の拡大を図ることになっている。現在、全国で良質の水稲、良質の小麦および良質のトウモロコシは、それぞれ水稲、小麦、トウモロコシの作付け総面積の61.3%、44%、31%を占めるに至っている。主要農産物の優位性のある生産地域も次第に形成されており、黄河・淮河流域は全国の良質小麦の主産地、長江流域は良質のアブラナの主産地、東北3省は油脂含有量の多いダイズの主産地となっている。

食糧・経済作物・飼料の「三元的構造」のメリットは、経済作物の作付けにも具現されている。野菜、果物、茶、花卉など園芸産品の生産も急速な伸びを示し、陝西省の優位性のあるリンゴ生産ブロック、河北省、山東省の野菜生産ブロック、雲南省の花卉、江西省のミカンなどの生産ブロックがすでに農民の収益増をもたらす新しいホットスポットとなっている。

飼料においても、黒竜江省、内蒙古自治区では全国の飼料用トウモロコシ栽培基地が形成され、湖南省、湖北省、安徽省の飼料用もみの生産の発展も目覚しいく、内蒙古自治区、青海省、新疆ウイグル自治区では全国に最良質の飼料用牧草を提供するようになっている。

食糧・経済作物・飼料の「三元的構造」について、中国農業部の杜青林部長は、われわれのこの優位性のある農産物地域化配置は資源の優位性と市場の優位性とを有機的に結合させたモデルの1つであり、これによって生産力の合理的な配置が実現し、合理的な計画が可能となり、より大きな利益を上げることが可能となる、と評価している。

「チャイナネット」2005年10月24日