北京・故宮の展示施設、ユネスコの文化遺産賞獲得

 

「紫禁城」の名で知られる北京・故宮(旧皇宮)午門内の展示施設がこのほど、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の2004年度「アジア・太平洋地域文化遺産保護賞」の「文化遺産創造大賞」を受賞した。ユネスコのアジア・太平洋地域文化担当者が22日、賞のメダルと証書を設計チームに手渡した。

受賞した午門展示施設は、リニューアル工事により、午門正楼内部をガラスで覆うようにして整備された。ガラスと天井の距離は約6メートルあり、柱には保護カバーがつけられ、展示スペースの床からは隔てられている。参観者は展示品を鑑賞しながら、ガラスを通して午門の精巧な内装も楽しむことができる。

評価委員会は、同展示施設が伝統建築保護と展示活動の両立をめぐる問題点を創造的な手段で解決し、両者の相乗効果を生み出していることを評価。同様の問題を解決する上でも模範にすることができるとした。

このほか、雲南省麗江市玉湖小学校、清華大学「工字庁」の保護プロジェクトが、「文化保護栄誉賞」を獲得した。

ユネスコの「アジア・太平洋地域文化遺産保護賞」は2000年に創設された。これまで、歴史文化遺産分野での成功した実践活動を行った個人・団体を表彰。中国が最多の賞を獲得している。

「人民網日本語版」2005年10月24日