五回目の6ヶ国協議、まもなく開催

 

中国外務省の孔泉スポークスマンは3日、北京で、朝鮮半島の核問題をめぐる五回目の六ヶ国協議が今月の9日から北京で開催されると発表しました。世論は、五回目の6ヶ国協議が予定通り行われることは、各国の朝鮮半島の核問題解決に対する誠意の表れであり、また、主催国として、6ヶ国協議の進展のため、中国が努力を払ってきた努力の成果だとみています。

9月19日、第四回6ヵ国協議が「共同声明」を採択し、重要な段階的な成果を収めて閉幕しました。「共同声明」では、朝鮮側はすべての核兵器及び既存の核開発計画を放棄すること、『核拡散防止条約』及びIAEA・国際原子力機構の体制内にいち早く復帰することを承諾しました。アメリカ側は、朝鮮半島に核兵器を配置しておらず、核兵器或いは通常兵器を使用して朝鮮への攻撃或いは侵入を行う意思はないことを改めて表明しました。また、協議参加各国は、朝鮮に対するエネルギーや貿易、投資分野での経済協力促進やエネルギー面での援助を提供すること、そして、東アジア地域の平和と安定を維持していくことで一致しました。各国は、更に、11月上旬に北京で五回目の6ヶ国協議を開催することに同意しました。

五回目の協議の準備のため、ここ一ヶ月あまり、中国は他の五ヶ国と緊密な連絡を取っていmす。四回目の6ヶ国協議終了後、中国外務省の朝鮮半島事務の責任者・李濱大使は、準備作業のため、朝鮮、アメリカ、韓国を歴訪し、各国と協議し、成果を収めました。また、注目すべきは、10月の末、中国共産党中央委員会の胡錦涛総書記兼国家主席が、朝鮮を訪問し、朝鮮半島の核問題について、金正日(キム・ジョンイル)総書記と意見を交換したことです。双方は、「四回目の6ヶ国協議は、積極的な成果を収めた。協議で採択した共同声明を履行し、朝鮮半島の非核化の実現のため、努力していく」という認識で一致しました。その際、朝鮮は、予定通り、次の6ヶ国協議にも参加することを承諾したとのことです。

昨日の記者会見で、孔泉スポークスマンは、「今回の協議の会期は具体的状況に基づいて決められる。中国側は、会期について開放的姿勢で臨んでいる。そして協議を段階的に進めていくことを提案する」と述べ、中国は参加各国と共に協議の進展に全力を尽すとの意を示しました。

専門家たちは、五回目の6ヶ国協議で焦点になるのは、朝鮮とアメリカの間にある「核を放棄する手順」についての食い違いだろうとみています。朝鮮外務省は、9月20日、各国から軽水炉の援助を受けるまでは、現有の核施設を取り壊さないとの声明を発表しました。それに先立ち、朝鮮の崔寿憲副外相は、9月22日、第60回国連大会の一般演説で、朝鮮に軽水炉を提供するよう各国に呼びかけました。しかし、アメリカは、朝鮮半島が非核化を実現し、「核拡散防止条約」に復帰した後、朝鮮に軽水炉が提供されるという姿勢を崩していません。

先日、中国の李肇星外相が指摘したように、各国間に食い違いがあるため、協議は様々な困難に直面しています。しかし、その食い違いがあるからこそ、協議する必要があるのです。四回目の6ヶ国協議で採択した「共同声明」は、今後の6ヶ国協議による朝鮮半島核問題の最終的な解決のための枠組みを作り上げました。6ヶ国は、ひと月後、再び北京に集まり、朝鮮半島の非核化の実現について協議することは、大きな進展だと言えるでしょう。協議をつづけていくことは、各参加国の利益に符合する唯一の正しい選択であることは間違いありません。6ヶ国協議は、朝鮮半島の核問題を平和的に解決することに有効な道のりです。関係者は、「各国は、妥協を恐れず、あくまで実務的に互いを尊重し、平等な対話をすすめ、充分に協議していけば、これまで開催した四回の6ヶ国協議が収めた成果を基礎に、五回目の6ヶ国協議は、必ず成功を収めると信じている」としています。

「CRI」より 2005/11/03