中国の都市化めぐる3大弊害 問題先送りへの懸念も

 

中国の都市化は、規模から見ても速度から見ても、人類史上空前のプロセスとなっている。過去10年間、中国では年平均約10%の速度で都市化が進んでいる。1978年から2004年の間、中国の都市化レベルは17.9%から40.8%に、都市部の人口は1億7千万人から5億4千万人に伸びた。

広西チワン族自治区・南寧市で開かれた「都市の持続可能な発展2005南寧国際会議」では、中国の都市化、都市の持続可能な発展が注目の話題になった。会議に出席した専門家らは、中国の都市化の成果を高く評価するとともに、存在する問題も率直に指摘した。

専門家によると、不自然な人口集中や、競争が不十分であることから、中国の都市化には人為的な要素が数多く見られ、かつてない問題も生まれている。また、こうした問題は西側諸国のポスト工業化時代における都市の弊害とは大きく異なる。中国では、いびつな都市化により▽大量の資源浪費▽住民の生活の質の低下▽ビジネスコスト上昇が招く競争力の喪失――といった問題が出るのは必至という。一部の専門家は、中国が都市化を進める中で、現在の「つけ」を次の世代に回してしまうことへの懸念を指摘した。

「人民網日本語版」2005年11月13日