北京の伝統商店街・鼓楼東大通り、改修工事で往時の姿に

 
北京の伝統商店街・鼓楼東大通りの改修工事がこのほど完工し、清の末期ひいては民国初期の姿を再現されることになった。

鼓楼東大通りは北京市東城区鼓楼の東側に位置しており、全長は1098メートル、幅は23メートル。700年以上の歴史があり、清朝の頃にはさまざまな店舗が建ち並び、各地からやってきた商人でにぎわう繁華街となったこの大通りは、百年後の今でも、往時の姿のまま残っている老舗から繁栄を極めた時期の面影をうかがい知ることができる。ところが、近年は、道路、下水などのインフラ整備の立ち遅れや、地元住民の勝手気ままな住居の増築・改築により、昔の光いまいずこの感があった。

この伝統的な商店街を保護するため、政府は今年7月から、大掛かりな改修工事に着手し、規定違反の建築物600平方メートルを取り壊し、通りの両側の300軒の店舗に対し、それぞれの特徴に基づいて内装の仕方を提案した。内装が完了した後の店舗の灰色のレンガの壁、木彫で飾られる屋根、古風の看板など、商店街の古めかしいイメージが再現されることになっている。また、この通りのインフラ施設の修繕工事も進められ、歩道は古風の灰色レンガが敷詰められ、下水道や雨水を流す施設も全面的に改修された。街が整然とした姿を保つように、トロリーバスの架線以外のすべての電線は地下に埋設され、190本の電柱も取り除かれることになった。地元の住民の王さんは、「改修後の商店街は古めかしい姿を保つとともに整然としており、生活の雰囲気もよく留めていて、改修工事にすばらしい」と満足げに語った。

鼓楼東大通りのような伝統商店街は中国にはまだたくさんある。専門家は、いかにして古い建築物の姿をとどめながら、住居と商店経営の条件を改善し、商売の繁昌と古い建築物の保護を両立させるかは、伝統のある都市の現代化プロセスにおける重要な課題であり、鼓楼東大通りの改修における成功例は、一つのモデルでもあると語った。

「チャイナネット」2005年11月15日