対米貿易、大幅な黒字は追求せず 薄熙来部長

 
商務部の薄熙来部長は14日、ポートマン米通商代表部(USTR)代表と北京で会談し、共通の関心事である経済・貿易問題について意見を交換した。

▽薄部長の発言

(1)繊維貿易問題について

中米両国の繊維貿易をめぐる合意は、両国の繊維業界の基本的な利益に合致する。中米両国は技術協力をさらに強化し、この合意が平穏かつ秩序をもって実行されるようにすべきだ。

(2)米国が関心を寄せる知財保護、貿易均衡について

中国政府は、知的財産権の侵害行為を寛大に取り扱うことはない。すでに適切かつ効果的な対策措置を講じて知財権保護の強化を図っている。知財権侵害問題は世界的な公害で、中国にも米国にも存在しており、共同努力により処罰していく必要がある。知財権問題を考える上では、「実事求是」(実情に即した行動を取る)の姿勢が必要であり、イメージだけで概念を作り上げてはならない。双方は情報交換を拡大し、実務的な態度で実際の問題を共同で解決すべきだ。中国は対米貿易で大幅な黒字を追求するつもりはなく、中米貿易のバランスある発展を望んでいる。米国は中国市場の実際の需要から出発し、自身の産業構造と貿易構造を調整することで、対中貿易を拡大させるべきだ。

(3)ドーハラウンドについて

中国はドーハラウンド推進に積極的な立場を取る。関係加盟国すべてが決意を示してこそ、協議を12月に香港で開かれるWTO閣僚級会議で新たな展開に進めることができる。農業問題では、欧米諸国は先進国として、輸出助成金や国内産業保護の削減による影響に耐え得る力がある。より積極的に、自発的に措置を講じていくべきだ。

▽ポートマン通商代表の発言

ドーハラウンドでは、中国は先進国と途上国を結ぶ橋の役割を果たしている。米国は、農業などに関する協議では遠大な目標を持ちつづけるべきだと考える。

「人民網日本語版」  2005年11月15日