吉林省の化学工場で事故 数万人が避難

 
13日午後1~3時ごろ、吉林省吉林市の中国石油吉林石化公司の化学工業施設で、爆発が連続して起こった。目撃者によると、松花江の北側に位置する工場の化学工業区一帯が、爆発による黒い煙に包まれ、周囲100~200メートル以内に建つマンションやアパートの窓ガラスは爆発の衝撃で割れたという。この爆発で、工場の従業員6人が行方不明となり、約70人が負傷した。

新たな爆発や化学物質による汚染の可能性に配慮し、現地警察は化学工業区周辺の住民数万人を緊急避難させた。

これまでの調査によると、爆発したのは同公司第101工場内の、アニリンをニトロ化する装置とみられる。装置の一部が詰まり、装置の循環が悪くなったが、妥当な処理がなされなかったため、爆発が発生したと推測されている。同公司は同日午後11時半に記者会見を開き、事故現場の救援作業の状況について報告した。火事はすでに消し止められたほか、安全対策として、爆発が生じた装置と連結した関連のパイプや装置はすべて切断された。

「人民網日本語版」   2005年11月15日