元為替制度改革、さらに推進へ 人民銀副行長

 
中国人民銀行(中央銀行)の蘇寧副行長(副総裁)は15日、第2回中米関係シンポジウムで、「中国は国内外の経済情勢の変化に基づいて、引き続き人民元レート決定システムの改革を進めていく。特に市場の需給がレート決定に及ぼす基礎的な作用がさらに発揮されるようにする」と述べた。

蘇副行長はさらに次のように述べた。

中国は発展途上にある大国で、工業化のプロセスのただ中にある。経済発展では内需拡大を主とする方針を堅持するべきだ。為替制度の改革は、より柔軟性あるレート決定システムの構築にプラスであり、国際収支の調節における為替レートの役割をより発揮させ、中国の経済成長の国内外のバランスをよりよく実現するものだ。

中国の世界貿易機関(WTO)加盟後の過渡期は2006年に終わり、その時に中国の金融業は国外に全面的に開放される。このため、中国は各改革を迅速に進め、制度・体制上の障害を解決し、中国の金融機関の国際競争力を根本から増強していく。

金融面のマクロコントロールシステムを構築、整備し、金利と為替レートの市場化改革を着実に進めるほか、中国の金融システム改革では次のことを実施していく。

▽多階層からなる金融市場システムを整備し、金融構造を改善し、直接資金調達(企業が金融機関を通さず、資本市場から直接資金調達する)の比重を高める。

   ▽金融機関の改革を進め、金融業の健全な発展を促す。

▽農村部の金融制度改革を全面的に進め、農村部の金融システムを整備する。

▽金融関連の法整備を強化し、金融環境の改善を図る。

▽金融の対外開放を全面的に推進し、金融面の国際協力を強化する。

「人民網日本語版」2005年11月17日