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人民大会堂での首脳会談=11月20日 |
胡錦濤国家主席は20日午前、ブッシュ米大統領と人民大会堂で会談し、両国関係や重大な地域・国際問題について踏み込んだ意見交換を行い、重要かつ幅広い共通認識を形成した。両首脳は、理解を深め、共通認識を拡大し、相互信頼を深め、21世紀における両国の建設的パートナーシップを全面的に推進していくことで一致した。
胡主席はここ数年来の両国関係の進展を積極的に評価し、「中米関係はすでに2国間の範疇をはるかに超え、全世界的な意義を日増しに強めている」と強調。国連改革の推進、地域の重要問題の解決、テロの防止と対応、大量破壊兵器の拡散防止、自然災害の防止、伝染病対策などで「両国は広範な共通利益を持つともに、重大な共同責任を負っている」と指摘した。また、両国が世界とアジア太平洋地域において長期間、善隣関係・互恵協力・共通発展を保つことが、両国の建設的パートナーシップを全面的に推進するうえでの必然的な条件であり、世界の平和・安定・繁栄を促進するうえでの現実的な必要でもあるとした。
胡主席は両国の建設的パートナーシップの一層の発展について、次の5つの提案を示した。
(1)ハイレベル交流という前向きの流れを保つ。
(2)中米経済協力の新局面を創始する。両国は平等互恵と共同発展の原則を堅持し、協力分野をたゆまず開拓し、相互両得を実現する。
(3)エネルギー分野の互恵協力を強化する。
(4)テロ、不拡散、鳥インフルエンザで協力を強化する。
(5)人文分野の交流と協力を拡大する。
ブッシュ大統領は「中国は重要な国。今回の訪中が、重要な影響力を持つ両国関係が一層発展するための機会となることを望む」と表明。胡主席の提案への賛意を示し、「両国はたゆまず交流を拡大し、対話を強化すべき」と述べた。また、テロ対策での中国の断固たる立場を称賛し、中国とのエネルギー対話の実施に賛同。中国が鳥インフルエンザ対策で積極的な役割を発揮することへの支持を表明した。
経済貿易における協力については「中国経済はすでに見事な発展を遂げた。これに対し懸念を抱く人もいるが、わたしは違う。中国経済が世界経済の発展促進にさらに大きな役割を発揮することを歓迎する」と強調。市場開放と知的財産権の保護における中国政府の措置の強い重要性を指摘したうえで、引き続き両国貿易の穏やかな発展の維持に努力していく姿勢を示した。
台湾問題について胡主席は、台湾海峡地区の平和と安定を維持し、平和統一の実現に尽力することが対台湾政策の目的であると強調。米国が「1つの中国」政策の堅持を繰り返し言明し、3件の共同コミュニケを遵守し、「台湾独立」に反対していることを高く称賛した。さらに中米両国が「台湾独立」を掲げる分裂勢力とその活動に共同で反対し、抑え込み、台湾海峡地区の平和と安定を守ることが、両国の共通利益に合致すると指摘。ブッシュ大統領は「1つの中国」政策の堅持と、「台湾独立」や台湾海峡の現状の一方的な改変への反対を表明した。
両首脳は、アジア太平洋問題における両国の協力強化についても意見を交わした。
「人民網日本語版」2005年11月21日
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