中国の学者、ブッシュ大統領の中国訪問は
今年中米全面的対話の締めくくりだと表明

 

アメリカのブッシュ大統領は19日から、就任後3回目の中国訪問を開始しました。20日、ブッシュ大統領は胡錦涛国家主席や温家宝首相と、21世紀における中米の建設的協力関係について共通の認識に達しました。ブッシュ大統領の今回の中国訪問について、中国の学者は、「これは、今年、中米間の各レベルにおける対話の締めくくりであり、最大の山場でもある」と見ています。

20日、ブッシュ大統領は胡錦涛国家主席や温家宝首相とそれぞれ会談し、双方は、中米関係の推進について突っ込んだ意見交換を行い、重要な共通認識に達しています。その際、両国の元首は、「中米双方は、これからも相互理解と相互信頼を深め、共通の認識を拡大し、21世紀における中米建設的協力関係を推進していく」と共に表明しました。また、ブッシュ大統領と温家宝首相の会見で双方は、貿易協力における問題の解決に向けて積極的な態度を示したほか、『中米鳥インフルエンザ共同行動提案文書』を共に制定しました。

中米間のハイレベル往来について、中国国際問題研究所米州研究室の劉学成主任は、「これまでの両国間の対話に比べ、今回は双方がさらに協力の重要性を強調している」と語りました。劉学成主任はまた次のように話しています。

今回の首脳クラスの対話は、今年の中米間の対話における締めくくりであり、最大の山場でもあります。そして、今年9月にニューヨークで行われた胡錦涛国家主席とブッシュ大統領の会見の続きであり、その発展ともいえます。双方は、これまでの各レベルの対話で導き出した合意を重ねて言明したうえで、中米関係の重要性や協力分野の拡大、意見の食い違いの解決もさらに強調しました。

会談の中で、互いに共同の利益を求め、意見の食い違いを適切に処理することも共通認識となりました。ブッシュ大統領は、「中国の経済成長を憂慮するどころか、中国経済の成長ぶりが世界経済の発展において更に大きな役割を果たすことを期待している」と述べました。これについて、劉学成主任はこのように話しています。

ブッシュ大統領が2001年に就任して以来中米関係を振り返ってみると、アメリカの対中政策は、「戦略上のライバル」から「利害関係者」に変化しました。これは戦略上、大きな変化です。「共同利益も意見の食い違いも絶対的なものではない。食い違いを対決にしてしまってはいけない。協力や対話を通じて食い違いを解決するほかはない」と言う点で、中米双方は一致しています。そのため、アメリカも、中国の全世界や各地域における重要性や中米双方が交流と協力を強化する重要性を認識しました。

劉学成主任は、「現在、協力によって中米間およびそれぞれが抱える地域間、国際間における問題を解決することは、アメリカの主な対中政策になっている。アメリカは今後中国のポジティブな役割と双方の協力の可能性を強く見出していく」と述べました。

「CRI」より2005/11/22