政府、次期5カ年計画期に職業教育に100億元投入

 

教育部がこのほど開いた記者会見で、「政府は次期5カ年計画(2006~2010年)期に、国家技能型人材育成訓練、農村労働力移転訓練及び再就職訓練などの職業教育プロジェクトに対し100億元を投入する」ことを明らかにした。

教育部の呉啓迪副部長は、「100億元は、具体的には《四大プロジェクト》と《四項目計画》に用いられる」と語った。

《四大プロジェクト》と《四項目計画》は全国職業教育会議で提出された職業教育発展のための重大措置である。《四大プロジェクト》とは国家技能型人材育成訓練プロジェクトで、国家農村労働力移転訓練プロジェクト、農村実用人材訓練実施プロジェクト、職業技能を向上させることを重点とする成人継続教育プロジェクトと再就職訓練プロジェクトを指す。《四項目計画》とは《職業教育実践訓練基地建設計画》、《県級職業教育センター建設計画》、《職業教育モデル学校建設計画》、《職業学校教師資質向上計画》を指す。

現在、中国の生産第一線の労働者の資質は低く、技能型人材不足が大きな問題となっている。現有の技術型労働者は労働者全体の1/3前後で、その多くが初歩的技能者で、エンジニア、シニアエンジニアは4%を占めるに過ぎない。製造業が比較的発達している沿海地区を見ても、技術型労働者の不足はすでに産業のグレードアップを制約する大きな要因となっている。

中国は製造業大国で工業増加値は世界第四位にあるが、まだ製造業強国とは言えず、中国の製造業生産技術と管理レベルと先進国家との格差はかなり大きい。主要な問題は産業構造が不合理で、技術刷新能力が弱く、低級製品が多く、付加価値が低く、資源消耗が大きく、生産現場での安全事故も多い。これらはすべて従業員の技術的素質が低いためで、レベルの高い技術者不足と大きな関係がある。

「チャイナネット」2005/11/23