王毅大使、現在の中日関係について語る(4)

 

中国の王毅駐日大使は24日、日本の外国人記者クラブで記者会見を行い、主に中日関係について話した。各国の駐日報道機関や日本の大手マスコミなどの代表約200人が会見に出席した。王大使と記者との一問一答は次の通り。

――中国は朝鮮やアジア隣国との関係をどう処理するか。

中国はすべての隣国に対し「隣と善をなして隣を伴となす(隣国との善隣関係やパートナーシップを重視する)」という善隣友好政策を遂行している。朝鮮も当然その中に含まれる。中国はかねてより他国の内政に干渉したことはなく、朝鮮に対しても同様だ。中国は一貫して伝統的友好国との関係を重視しており、困難に面した時には援助の手を差し伸べてきた。中朝間でもそのような協力を進めている。

――米国が意図的にアジア各国を煽り中国を標的とする包囲網を形成させ、中国を抑え込んでいるとして、中米間に「新たな冷戦」が出現する可能性を指摘する論評が、少なからずある。これをどう見るか。

中米関係は決してそのような悲観的なものではない。事実、両国に共同する利益はたゆまず増え続けており、米国が最も重視するテロ対策・不拡散・経済成長維持の3分野で、両国は効果的な協力を進めている。これも中国の利益に合致するからだ。中米関係に最も影響を及ぼす可能性のある台湾関連問題においても、両国は「台湾独立」に反対し、台湾海峡の安定の維持を望むという共通点を見出している。

米国政府が中国の抑制と包囲を公言していると聞いたことはない。反対に、米国の指導者は「より自信を持ち、平和で繁栄する中国を見たい」と何度も公言している。中国も当然、抑制されたり包囲されるような国ではない。こうした論法に共鳴するアジアの国もないと信じる。

両国はアジア問題においても対話と協力を展開している。米国高官は最近、アジアにおける中国の利益を尊重すると公に表明した。中国もまた、本地域における米国の伝統的影響力と現実的利益を尊重する考えだ。両国は相互尊重を基礎として、本地域の平和と安定の維持に努力していくだろう。

――在日米軍の再編問題についてはどう見るか。

それは日米間の問題だ。同時に隣国として、われわれも自然と関心を寄せている。日米軍事同盟がその矛先を他国に向けるのなら、当然問題を引き起こすだろう。

「人民網日本語版」2005年11月25日