温総理、京都の農家と再会「中日友好は種みたいに代々伝わるべきだ」


9月27日、温家宝総理は北京の人民大会堂で日本の京都郊外の農家・長浜義和さん一家と会見し、長浜さんから特別な贈り物――トマトの種を受け取った。温総理と長浜さん一家との縁は、5カ月前の温総理の日本訪問の際に遡る。

5カ月前に、温総理が訪日した際、京都郊外の農家・長浜さんの自宅を訪問し、庭で自らトマトの苗を植えた。北京で取材を受けた長浜さんは当時のことを振り返って、「温総理はほんとうに温厚な方で、私たち一家と世間話をし、『一家にとって最も大事なものは「和」。「和」さえあれば何事もスムーズに運ぶ』と書かれた陶器の工芸品まで贈ってくださった。確かに温総理がおっしゃったとおり、家族の「和」だけが大事なのではなく、中日両国の人々の間の「和」も大事だ」と感慨深げに語った。

温総理との触れ合いの思い出を大切にしている長浜さんは、暑中見舞いに温総理宛ての手紙を書き、トマトの生長ぶりを報告し、日中友好の記しと見られている温総理自ら植えたトマトを「家宝トマト」と命名し、種を保存して代々伝承してゆくつもりであることを伝えた。温総理は自筆で返信を書き、トマトの種のことについて、「深く感動した。中日友好の基盤は人々の間にある。種が土地に深く根を下ろし、花を咲かせて実るのと同じように、中日友好も代々伝わっていくだろう」と語っている。また、温総理は、「秋は北京の最も美しい季節。ぜひ秋に中国を訪ねて、さらに多くの中国人の友達を作ってほしい」と、長浜さんに訪中を提案した。

温総理の招きを受けた長浜さんは、細心の注意をはらって大事に育ったトマトの種を持って北京を訪れ、温総理と再会した。中日国交正常化35周年レセプションの席上で記者の取材を受けた長浜さんは「温総理にお目にかかり、非常に親しみの感情が湧いてきて、興奮している。」と語り、また、「温総理が自ら植えたトマトは、幼い苗だった時から実りの時まで、これを一目見ようとする人々が続々訪れている。私たち家族一同、このトマトを「家宝トマト」と名づけることに賛成する。私は来年、このトマトの種で少なくとも100株のトマトを栽培し、親戚や友人にも苗を贈りたいと思っている。これは我が家に代々伝わる宝とし、息子にも、孫にも、温総理がおっしゃった『家族にとって「和」が大事であるだけでなく、中日両国の国民にとっても「和」が大事である』ことを覚えていてほしい」と語った。

「チャイナネット」2007年9月28日