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程法光代表、内資・外資企業の所得税の一本化を提案

2004年における中国の外資利用は世界をリードする地位を保ち続け、初めて600億ドルの大台を突破した。これについて、全人代代表、全人代財政経済委員会委員の程法光氏は、各国の経験と中国の国情から出発して、内資・外資企業の所得税の一本化は大勢のおもむくところとなっており、しかも今やその機は熟したと見ており、さらに次のように述べた。

前世紀80年代の半ばに、中国は外資を導入するため、外資企業に対する徴税の面で優遇政策を制定した。現在、外国投資企業の名目納税率は企業の所在地域によって異なり、実質納税率は14%である。しかし、内資企業の実質納税率は約24%である。中国の市場経済体制が逐次整備されるにつれて、とりわけWTOに加盟して以来中国が外資企業所得税の面で実行している優遇政策にはすでに多くの問題が露呈するようになっている。

一、WTOのルールと合致せず、本土企業を市場における競争の中で不利な地位に立たせていることである。中国はすでにWTOに加盟しており、公正な競争環境の創出はその基本的な要求である。引き続き外国投資企業に対し優遇税率を実行し、引き続き外資企業に「超国民待遇」を享受させるなら、国の税収の一部を減少させるばかりでなく、内資企業が徴税面で差別を受けることになる。

二、税務部門と企業の管理コストが増えることになり、客観的には大量の脱税と外資の投機行為をもたらすことになっている。内資企業と外資企業の所得税法には多くの違いがあり、徴税・管理の基準は非常に把握しにくく、税務部門は専門機構を設置して管理しなければならなくなっている。企業にとっても同様に管理コストの問題が存在している。このほか、外資企業の税金負担が軽いため、いくつかの内資企業は外資企業の名義をかたって登録した「にせの外資企業」となり、国の税収の流失をもたらしている。

三、人民元の為替レート切上げのプレッシャーの緩和にマイナスとなることである。外資企業の納税に対し引き続き優遇政策を実施していることは、為替レート切上げのプレッシャーを増大し、国内経済と国外経済のアンバランスを深刻化させている。為替レートが一時的に調整できない状況の下で、内資企業と外資企業の徴税率を一本化させるなら、資本の流入と外貨の供給を減らし、それによって為替レート切上げのプレッシャーを緩和することができる。

                         「チャイナネット」2005年3月7日