政府活動報告略文(十一)


温家宝首相、産業構造調整の2つの重点的な任務を提出


中国の温家宝首相は5日第10期全国人民代表大会第4回会議で政府活動報告を行った際、産業構造調整の2つの重点的な任務を提出した。

温家宝首相は、「産業構造の調整、最適化とグレードアップを促すことは、経済成長パターンを転換させ、成長の質を高める重要な方途であり、差し迫った課題でもある」と述べ、さらに、「一、産業機構と技術のレベル・アップに力を入れなければならない。一部の重要産業において早急にコア技術を身につけ、集積(システムインテグレーション)能力を高め、一群の独自の知的財産権を持つ技術、製品と標準を形成させる。その主な措置は下記の通りである。自主的創造革新における企業の主体的地位を強化し、市場を導きとし、産業・大学・研究所を結びつけた技術革新システムを整備する。ブランド戦略の実施に力を入れ、独自の知的財産権をもつ著名なブランドの開発を奨励する。知的財産権の保護システムを充実させ、知的財産権を擁護する法律の執行に大きな力を入れる。自主的革新のインセンティブ・メカニズムを健全化し、企業の革新をサポートする財政・税制、金融及び政府買付などの政策を実施する。市場環境を改善し、ベンチャー・ビジネスへの投資を増大し、中小企業の自主的創造革新能力の増強をサポートする。二、一部の生産能力過剰となった業種の調整を促さなければならない。この政策を実行するには、経済、法律と必要な行政手段を総合的に運用して、市場メカニズムの役割を十分発揮させる必要がある。その主要な措置は下記の通りである。国の産業政策を真剣に貫き、市場参入の基準を厳格にし、生産能力の新規増加を規制する。企業の合併買収(M&A)、再編と統合を促し、優位に立つ企業が大手企業に成長することを助成し、産業の集中度を向上させる。資源を破壊し、環境に汚染をもたらす、安全生産の条件が備わっていない企業を法に則って閉鎖し、立ち遅れた生産能力を淘汰する。投資構造の調整や消費需要の拡大などの措置を通して、既に形成された生産能力を合理的に利用し、それを消化する。このような活動は、波及する分野が広く、政策性も強いので、それを積極的に秩序だてて進めなければならない」としている。


 
 

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