中国の発展は、世界にとって平和と発展である

今、全国人民代表大会と全国政治協商会議という二つの会議、両方の会議と書いて、いわゆる両会議が北京で行われており、中国の今後の発展方針がここで討議されています。

中国の急速な発展にともない、世界の人々はますます中国に注目するようになっています。その中で、私たちはよく"中国脅威論"という言葉を聞きます。その内容も様々で、例えば、"食糧脅威論"、"エネルギー脅威論"、"産業脅威論"、"軍事脅威論"などがあげられています。

中国の指導者は世界に向け、中国のことを紹介する際、よく次ぎの言葉を使います。つまり、中国の発展の方向を理解するには、中国がどんな発展の道を選ぶのかを知ることがもっとも大切だということです。これについて、温家宝首相は、「われわれは、平和的な発展の道を歩むことを引き続き堅持する。国際社会で民主と公正を守り、協調と協力を推進し、親善と相互信頼を堅持し、共同の安全を維持していく。そして平等互恵を遵守し、共同の繁栄を促し、開放的で寛容な態度をもち、文明的対話を推進し、国際秩序が公正かつ合理的な方向へ発展することを推し進める」と述べました。これは、温家宝首相が今開催中の全人代年次会議で、政府活動報告を行った際、改めて強調したものです。この中で、次の幾つかのキーワードがあります。まず、"平和的な発展"、つまり、中国の発展が平和的な方向を目指すもので、決して他の国にとって脅威にならないこと。次は、"親善と相互信頼、開放と寛容"、つまり、意見の食い違いがあれば、文明的な対話を通じて解決すること。中国はこのように約束し、また、このように履行しています。

政治と安全問題、朝鮮半島核問題、国連平和維持活動、核拡散防止活動などの地域、国際問題で、中国は積極的な役割を果たしています。EU対外報道官のエドウィン氏は、これについて、「ここ数年、中国指導者の発言に注意を払ってきた。それらの発言から中国が平和的な発展を求める意図が読み取れる。中国は地域間の平和プロセスを推進することに力を入れており、われわれは、中国のこの目標を信じて、中国と協力を行っていきたい」と語りました。

それでは、経済貿易の分野に触れましょう。"中国脅威論"は当初、中国と隣接する東南アジア諸国で盛んに叫ばれていました。その理由は簡単で、中国は大国、一方の東南アジア諸国は中小国だということです。しかし、これまでの20数年間の発展を振り返ってみれば、1978年、中国とASEAN・東南アジア諸国連合間の貿易額がわずか8億ドルだったのが、2004年、1050億ドルとなり、100倍以上に増え、中国は逆に、200億ドルの貿易赤字を抱えています。これが示しているように、中国経済の急速な成長はASEANの経済発展をリードするエンジンとなり、ASEANに莫大な利益をもたらしました。これについて、シンガポール国立大学の盛力軍研究員は、「中国は、指導者の外国訪問、また実際の行動により、特に、中国ASEAN自由貿易区を設置し、ASEAN諸国に利益をもたらしている。これは、かつてASEAN側にあった"中国脅威論"をある程度変化させたと思う」と話しました。

発展途上の大国として、中国の発展は他の発展途上国に大きな利益をもたらしているほか、先進国の経済発展にも大きく役立っています。

CRI 2006/03/07


 
 

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