【蔡さんの一言】
新聞を配達したとき、お客さんから「ありがとう」という言葉をもらうのがとてもうれしい。

 『新京報』は2003年11月に創刊された北京の人気大衆紙。同紙の配達や勧誘の仕事は、業績を厳しくチェックされるため、蔡小強さんは毎日忙しい。毎朝自転車で新聞を配達したあと、自分の管轄区内をまわり、勧誘にいそしむ。

 まだ若い蔡さんにとって一番辛いのは、朝早く起きること。4時45分から55分までの間に必ず起きられるよう、携帯電話のアラームを4回、分刻みにセットしているという。この10分間の一分一秒は非常に重要なのだ。

 いつも元気いっぱいの明るい性格。笑顔が香港の俳優、余文楽(ショーン・ユー)に似ていると周囲の人々に評判で、みんなに好かれている。

 自分の生活に張り合いを持たせようと最近、短期目標を立てた。できるだけ早く北京の道に精通し、来年には軽トラックを使って配達するということ。そうすれば、もっと広い地域にもっとたくさんの新聞を配達でき、今の苦労を軽減できるからだ。


   
[AM5:00]
まだ暗いうちに同僚といっしょに集合場所へ行き、道端に座って新聞が来るのを待つ。




  [AM8:00]
運ばれてきた新聞をページ順に組み、自転車に積んで配達へ。毎日350部を配達してまわる。

 
   
[AM10:00]
オフィスに配達。新聞をまとめて警備員に渡す。




  [PM1:30]
配達先の民間アパートに到着。各家庭に配達するときは玄関に設置されている専用のポストに入れる。

 
   
[PM4:00]
あるお宅にお邪魔して、『新京報』の購読を勧誘する。





  [PM10:00]
宿舎に戻り、同僚たちとおしゃべり。11時、就寝。
 
【お部屋拝見!】


宿舎はアパートの一戸を改造したもので、蔡さんはこの部屋に2人の同僚と一緒に住んでいる。面積は約10平方メートル。

 

 

持ち物
チェック!
 
  半年前から使い始めたショルダーバック(35元)。両手が自由になるので便利だ。

 
 

ノート。毎日、勧誘した顧客の数を記録する

 
 
『新京報』の広告。購読を勧誘するときに用いる

 
 
購読料の支払い状況を記録するノート

 
 

社員証

 
 
 
【プロフィール】 河北省承徳市生まれ、20歳。2003年、承徳職業学校卒業後、北京にやって来て、警備員や自動車学校の用務員を経験。06年2月から『新京報』の配達・勧誘員をつとめる。月給は約1400元。父親は承徳の鉄鉱工場の生産主任。母親は専業主婦、兄は北京の広告会社で働く。(2007年1月号より)

 
本社:中国北京西城区車公荘大街3号
人民中国インタ-ネット版に掲載された記事・写真の無断転載を禁じます。