Sketch of BEIJING

 
 

愛国心
写真・文  佐渡多真子

  国慶節の天安門広場は、中国各地からの家族連れでにぎわう。私は毎年、そんな姿を少しうらやましく見つめている。

中国に来て間もないころ、中国人の友達に「あなたは中国が好き?」と尋ねたことがある。そううしたら、「え?何でそんな当たり前なことを聞くの?」と、目を丸くされてしまった。

たしかに、自分の国を愛するのは、家族や故郷を思う気持ちと同じように自然なことかもしれない。日本は、世界的に見れば、治安もいいし、恵まれた国だと思う。でも、その友達のように、「私は日本が大好き」とは言えないでいる。

国を守るためだとしても、ミサイルの名前に(愛国者)と名付けることを私は受け入れられないけれども、自分の祖国をいとしむき持ちはいいなーと、毎年この日に考えさせられる。2003年10月号より    

  note
 中華人民共和国の建国は1949年10月1日。昨年の国慶節(建国記念日)休暇には、1週間で400万〜500万人が天安門広場に足を運んだと言われる。。
 
  profile
佐渡多真子(Tamako Sado )
 1990年、フリーカメラマンとして独立し、日本の雑誌などで活躍。95〜97年、北京大学留学。その後、北京を拠点とした撮影活動を続けている。写真集に、『幸福(シンフー)?』(集英社)、『ニーハオ!ふたごのパンダ』(ポプラ社)がある。