頤和園の長廊画M 写真・文 魯忠民

 
 

   
 

孫悟空 三度、白骨精を打つ

 古典神話小説『西遊記』の物語。三蔵法師と弟子の孫悟空、猪八戒、沙悟浄は、天竺へ仏典を取りに行く途中、千年の白骨が変化した妖怪の白骨精に出会う。

 不老長寿の夢をかなえるために、三蔵の肉を待ち望んでいた白骨精は、若くて美しい娘、娘を探す老婆老婆を探す白髭の老人に姿を変え、三蔵法師一行を騙そうと画策する。しかし三度とも孫悟空に正体を見破られてしまう。

 三蔵法師は、白骨精のはかりごとであることを知らない。罪のない一家を殺めたと思い込んだ三蔵法師は、孫悟空を花果山に追い返してしまうのだった。

 白骨精の陰謀は思い通りに進み、三蔵法師の肉を食する宴を準備していたそのとき、孫悟空が助けに駆けつける。口から神火を噴き出し、白骨精の正体を暴き、すっかりなくなるまで焼き尽くしてしまった。(2006年2月号より)

 
   
   
*  *  *  *  *  *

 

北京の頤和園は、中国清代の離宮である。庭園にある長廊は、全長728メートル、世界でも最長のギャラリーと言われている。その梁の上には人物や山水、花鳥、建築など各種の彩色画が8000以上ある。なかでも人物画は中国の古典文学、歴史物語、神話伝説などから材を取って、描かれている。本誌では今月号から長廊の彩色画を1つずつ取り上げて、絵画に描かれた物語をご紹介していきたい。

 

   
 

 
本社:中国北京西城区車公荘大街3号
人民中国インタ-ネット版に掲載された記事・写真の無断転載を禁じます。