古代漢語では、「走」は「走る」、「駆ける」ということで、その意味は日本語とまったく同じであった。

 「走馬観花」という成語があるが、「走馬」は、馬を速く走らせる意味で、「走馬観花」はおおまかに物事を観察するたとえに使われる。

 このほか、「走馬灯」はぐるぐる回転する灯のこと、「走狗」は走るのが速い犬のことだが、転義して、他人の手先となって使役される人間のことを表す。

 現代の中国語では、「走」は、成語や方言を除いては「走る」という意味には使われなくなっている。中国語の「走」は、次第にその速度が落ち、ついに「歩く」という意味になっている。そして「走る」に相当する中国語は「ホウ」で表す。したがって「走馬観花」も、今ではよく「ホウ馬観花」と書かれる。




 
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