女 将

 数年前に、日本のテレビドラマ『燃えろ!アタック』が中国でも放映され、主人公小鹿純子のヘアスタイルやドラマの主題歌が大変流行した。

 それはともかく、このドラマが中国では『排球女将』という題名に変わっていたと知ったら、たいがいの日本人はびっくりすることだろう。日本でも昔はバレーボールのことを排球と言っていたから、それはまあ分かるとしても、「女将」とはナンだ。小鹿純子はいつ料理屋の「おかみ」になったノダ?

 中国語で「女将」というのは、もともと戦場の女性軍人とか女性指導官のこと。北宋の時代、遼や西夏と戦った楊一族の女将軍穆桂英、病気の父に代わって異族民と戦った伝説の孝女花木蘭などがその代表的な例だ。のちに「女将」は、いろんな仕事―例えば運動技術、工場労働、農業などにすばらしい成果を達成した女性すべてに使われるようになり、かくてアタックの純子さんも「女将」になったという次第。

 ちなみに日本語の「おかみ」は中国ではなんと言うかといえば、「老板」(商店の主人)という言葉を使って「女老板」「老板娘」といったところだろう。




 
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